1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

72歳の年金受給者でも、「年金を担保」にすればお金を借りられる?

ファイナンシャルフィールド / 2022年12月19日 23時10分

72歳の年金受給者でも、「年金を担保」にすればお金を借りられる?

金融機関からお金を借りるとき、担保となるものを差し出すことがあります。では、お金が必要なとき、年金を担保にしてお金を借りることはできるのでしょうか。そこで、本記事では72歳の年金受給者を例に挙げて、年金を担保に借金ができるのかを解説。あわせて、年金を担保にできない場合、どうすればよいのかを紹介します。

年金を担保にお金を借りられるか?

貸金業法(昭和五十八年法律第三十二号)によって、貸金業者は年金受給者が借りたい気持ちになるような広告や説明はしてはいけないことになっています。また、貸金業者が年金受取口座から融資の返済をしてもらうことを前提に「年金受給者の年金証書、預金通帳やキャッシュカードを預かること」「年金の受取口座からの自動振替を依頼すること」は違法です。
 
そのため、72歳の年金受給者に年金を担保にお金を貸す業者がいれば、違法な行為に手を出していることになります。応じないようにしましょう。
 
実は、過去、福祉医療機構では年金を担保にしてお金を借りることができる「年金担保貸付制度」を実施していたことがあります。この制度は違法ではありません。しかし、令和4年3月末で申し込みの受付を終えています。
 

違法な年金担保融資の事例とは?

平成16年頃、年金受給者に高金利でお金を貸し付け、さらに担保として年金証書や預金通帳などを預かるという事件が起こりました。当時は社会問題になったほどです。
 
また、平成25年度には年金受給者を対象にした「偽装質屋」事件が日本各地で起きました。これは隠れみのとして担保にならないような物品をわざと質に預かり、実際には年金を担保にしていたという犯罪です。
 
違法な業者のなかには、銀行や信託会社でなくてもだます目的でわざと「バンク」や「信託」という言葉を社名に入れ込んでいる場合があります。貸金業者は主な営業所の所在地を管轄する財務局長もしくは都道府県知事の登録が必要になります。この登録を確認することができない業者から借り入れを行ってはいけません。
 

生活が苦しくお金を借りたいときには?

生活が大変で不安な場合、まずは住んでいる地域の自立相談支援機関などに相談することをおすすめします。また、社会福祉協議会が行っている「生活福祉資金貸付制度」でお金を借りることも可能です。この制度の対象は低所得者世帯です。72歳の年金受給者でも条件に合えばお金を借りることができます。
 
貸付資金の種類としては「生活支援費」「一時生活再建費」「不動産担保型生活資金」「要保護世帯向け不動産担保型生活資金」などがあります。それぞれ貸付限度額、措置期間、償還期限、貸付利子、保証人が異なるため、しっかりと確認するようにしましょう。生活福祉資金制度相談コールセンターで相談することもできます。
 

「年金を担保」にお金を借りるのは違法!

年金を担保にしてお金を貸すことは、貸金業法によって禁じられています。そのため、72歳の年金受給者に年金の担保を条件にお金の貸し出しを持ち掛けてくる業者は悪質な業者です。応じてはいけません。生活が厳しいのであれば、住んでいる地域の自立相談支援機関に相談したり、生活福祉資金貸付制度の利用を考えたりしてみてはいかがでしょうか。
 

出典

厚生労働省 違法な年金担保融資にご注意ください

厚生労働省 年金担保貸付制度終了のご案内

金融庁 違法な金融業者にご注意!

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください