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年金を「70歳」で受け取る場合、お得になるのは「81歳」!? 65歳で受け取った場合と図表で分かりやすく比較

ファイナンシャルフィールド / 2022年12月21日 23時0分

年金を「70歳」で受け取る場合、お得になるのは「81歳」!? 65歳で受け取った場合と図表で分かりやすく比較

公的年金は、原則65歳から受け取ることができますが、繰下げ受給をして「75歳までの間は受け取らない」という選択も可能です。この場合は受け取らなかった期間が長いほど年金が増額します。   それでは、70歳から年金を受け取るようにした場合、65歳から受け取る場合の金額を何歳で上回るのでしょうか?   そこで本記事では、公的年金を70歳から受給すると何歳で65歳から受給する場合を上回るのかについて解説していきます。

年金を繰下げるとどれくらい増額できる?

年金の「繰下げ受給」では、66歳から75歳にかけて月単位で受け取る時期を調節できます。1ヶ月当たり0.7%が増額されます。そのため、1年間だと8.4%の増額率です。75歳で受け取る場合は、84.0%の増額率になるので年金額の大幅な増額が見込めます。また、繰上げ受給をすると、増額した年金額は一生涯、変わらずに受け取ることが可能です。
 
しかし、繰下げ受給をした後に早く亡くなってしまうと、年金を受け取る機会を失ってしまいます。また、繰下げ受給の申請をすると停止や修正はできないので注意しましょう。
 

年金の繰下げで70歳から受給も可能

年金の繰下げで70歳から受給の開始をすることも可能です。70歳0ヶ月から受給する場合は、42.0%の増額率が適用されます。それでは、実際に70歳から受給すると何歳で65歳から受給する場合を上回るのでしょうか?
 

70歳から受給すると何歳で65歳から受給する場合を上回る?

年金の受給額については厚生労働省の「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考にして計算していきます。この資料の表6では、14万6145円が厚生年金保険受給者の平均月額となっていました。12ヶ月分を計算すると175万3740円です。
 
また、70歳から繰下げ受給をする場合は42.0%の増額なので、249万311円(円未満四捨五入)と計算できます。この金額を元に累計額を計算していき、何歳で65歳から年金を受給する場合を上回るのか、図表1で確認していきます。
 
【図表1】


筆者作成
 
図表1ではこのようになり、81歳時点で65歳から受け取る場合を上回ることがわかります。
 
厚生労働省が公表している「令和3年簡易生命表の概況」によると、令和3年時点での平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳です。そのため、平均寿命から考えると繰下げ受給を検討することも選択肢の一つといえそうです。
 

繰下げ待機期間中に働くことも選択肢

65歳から繰下げ受給を申請するまでの期間を「繰下げ待機期間」といいます。この繰下げ待機期間中に働くことも可能です。
 
繰下げ待機期間中に働くことで、その賃金を65歳から70歳までの生活費に充てることができます。70歳からの繰下げ受給を考えている場合は、65歳以降も働けるのであれば、働くことも検討しましょう。
 

繰下げ受給も選択肢の一つとして、将来のことを考えてみましょう

本記事では、公的年金を70歳から受給すると何歳で65歳から受給する場合を上回るのかについて解説してきました。
 
今回はあくまで概算ですが、70歳から繰下げて年金を受け取った場合、81歳ごろで65歳から年金を受け取る場合を上回ります。日本の平均寿命は延びており、将来的にはさらに長生きすることも考えられるので、繰下げ受給も選択肢の一つになりそうです。
 
しかし、繰下げ受給にも注意点があります。注意点を理解し、自身の将来に向けて考えていきましょう。
 

出典

日本年金機構 年金の繰下げ受給
厚生労働省 令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
日本年金機構 令和3年簡易生命表の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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