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年金額は「標準報酬月額」が重要! でも実際どうやって決まるの?「賞与」や「通勤手当」も含まれるの?

ファイナンシャルフィールド / 2022年12月24日 10時40分

年金額は「標準報酬月額」が重要! でも実際どうやって決まるの?「賞与」や「通勤手当」も含まれるの?

厚生年金の保険料や年金額に関わりのある「標準報酬月額」が何なのか知っていますか? 標準報酬月額は勝手に決まっているわけではありません。   標準報酬月額の決まり方がわかると、年金や年金額の計算方法についての理解が深まります。そこで本記事では、標準報酬月額の決まり方について解説すると共に、厚生年金の金額の計算方法についても紹介していきます。

標準報酬月額とは?

標準報酬月額は、勤務先から支払われる1ヶ月分の報酬を1等級から32等級までの区分に分けたものです。報酬の対象となるのは、「労働の対価」として受け取るもので、基本給のほかに、家族手当や通勤手当、住居手当などの各種手当も含まれます。この報酬については、年4回以上支給される賞与は対象になるので注意してください。
 
また、標準報酬月額は毎月の厚生年金保険料額に関係しています。標準報酬月額に18.3%の保険料率をかけたものが毎月の厚生年金保険料額です。
 

標準報酬月額の決まり方

標準報酬月額が決まる「タイミング」は3つあります。「定時改定」「随時改定」「資格取得時決定」の3つです。特に「定時改定」は毎年同じ時期に等級を決めるものなので、確認しておきましょう。
 

定時改定

毎年4月から6月にかけての3ヶ月が対象で、この3ヶ月間の報酬月額の平均によって標準報酬月額が決まります。これが定時改定です。定時改定で決まった標準報酬月額は、その年の9月から翌年の8月まで使用されます。
 
また、この期間中に「残業」や「手当て」が多いと、報酬額も上がるので標準報酬月額も上がる可能性があります。厚生年金保険料は標準報酬月額によって決まるので、保険料も上がってしまうことは覚えておきたいところです。
 

随時改定

定時改定以外でも標準報酬月額が変わることがあります。例えば、年度の途中で昇進や昇給、減給などによって報酬額が大きく変わった場合です。具体的には、継続した3ヶ月間で2等級以上の変動があると標準報酬月額の改定が行われます。これが随時改定です。
 

資格取得時決定

資格取得時決定は「被保険者の資格」を取得した際に一定の方法で標準報酬月額を決めるものです。雇用した時点では報酬が支払われていないので、資格取得時決定で標準報酬月額を決定します。
 

厚生年金の計算方法

厚生年金の年金額の計算にも標準報酬月額が関係しています。厚生年金は「老齢厚生年金」「障害厚生年金」「遺族厚生年金」がありますが、どの年金額にも共通しているのが「報酬比例部分」です。報酬比例部分はこれらの厚生年金の年金額で基礎となるものなので、覚えておいてください。
 
報酬比例部分は、年金の加入期間が平成15年3月までの場合と平成15年4月以降の場合で計算式が異なります。
 
平成15年3月までの加入期間の計算式は「平均標準報酬月額×(7.125/1000)×平成15年3月までの期間で年金に加入している月」です。
 
平成15年4月以降の加入期間の計算式は「平均標準報酬月額×(5.481/1000)×平成15年3月以降の期間で年金に加入している月」となっています。
 
また、この計算式で用いられる「平均標準報酬月額」は各月の標準報酬月額の平均です。ここでも標準報酬月額が関わってくるので、年金額にも影響していることがわかります。
 

標準報酬月額を理解し、年金についても考えてみましょう

本記事では、標準報酬月額の決まり方について解説すると共に、厚生年金の金額の計算方法についても紹介してきました。標準報酬月額が何なのかを理解し、いつ決まるのかがわかると働き方や年金の考え方も変わります。「年金は難しい」と感じるかもしれませんが、自身の年金保険料や年金額がどのように決まっているのかも考えてみてください。
 

出典

日本年金機構 厚生年金保険の保険料

日本年金機構 標準報酬月額は、いつどのように決まるのですか。

日本年金機構 は行 報酬比例部分

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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