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【元メガバンカーが教える】燃えてしまったお金は「券面が3分の2以上」残っていれば全額交換可能! 交換方法や条件を解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年1月5日 2時30分

【元メガバンカーが教える】燃えてしまったお金は「券面が3分の2以上」残っていれば全額交換可能! 交換方法や条件を解説

自宅にあるお金が火事などで燃えてしまったらどうなるか、考えたことがある方も多いのではないでしょうか?   実は紙幣などは燃えたとしても、お金としての形が残っていれば、新しい現金に引換できる可能性があります。   今回は、「もう使えないのではないか」と思われる状態のお金を、新しい現金に交換する方法についてご紹介します(今回は紙幣、つまりお札に焦点を当てて解説します)。

燃えてしまったお札は「お金」なのか

燃えてしまったり、汚れたり、破れてしまったりと著しく損傷して使用が困難なお金は、日本銀行で鑑定が必要です。損傷した紙幣は厳密に言えば、この鑑定が終わるまでは「お金」ではありません。
 

燃えてしまったお金は「損傷現金」

日本銀行法施行規則の第8条では、日本銀行券の引き換えに関するルールが示されています(ここでは紙幣、つまりお札を中心に解説していきます)。
 
燃えてしまったり、汚染や損傷したりしたお金は「損傷現金」といいます。額面通りの金額で鑑定されるかどうかは、残っているお札の面積で決められることになります。
 

お金と認められる基準

損傷現金は、表・裏両面がそろっていることを条件に、以下の基準で新しい現金に交換してくれます。

・券面が3分の2以上残っていれば全額
・券面の5分の2以上3分の2未満が残っていれば半額
・券面が5分の2未満しか残っていなければ失効

 

燃えてしまったお札を交換するには

燃えてしまうなどして損傷したお金を新しい現金に交換する方法は図表1の通りです。原則として、現金引換を希望する方は直接、日本銀行の各地窓口に赴くことで手続きができます。
 
【図表1】

手順 手続者 詳細
現金を補修する 現金引換希望者 ・粘着力の弱いテープでできる限りの破片を貼り合わせる

・燃えて灰になり、補修ができない場合はそのままの状態で保存する

日本銀行に申込みの予約の電話をする 現金引換希望者 日本銀行でスムーズな対応をするため協力を求められる
日本銀行に補修した損傷現金を「引換依頼書」(*)とともに持ち込み

*日本銀行引換窓口に用意されている

現金引換希望者 ・受付時間は午前9時から午後3時まで

・損傷に至った経緯などについて聴取される場合がある

・受付後、番号札が交付される

・本人確認書類の提示を求められる場合がある

引換基準に基づき鑑定 日本銀行 数量によって鑑定に時間が異なる場合がある
決定された鑑定額で新しい現金に交換してもらう 現金引換希望者 交付された番号札を提出する

出典 日本銀行 日本銀行が行う損傷現金の引換えについて より筆者作成
 
日本銀行に出向くことが難しい場合には、最寄りの金融機関に相談しましょう。その金融機関が日本銀行と取引していれば、手続きを代行して日本銀行に持ち込んでくれます。
 

燃えてしまったお金を交換する時の注意点

大量の損傷現金を持ち込んだ場合、その数量や損傷度合いによっては当日中に鑑定処理ができないこともあります。日本銀行では、日をまたいでの処理は行っていないため、大量の損傷現金を交換する場合は事前に相談するようにしましょう。
 
また、まれに持ち込んだ損傷現金に偽造や変造の疑いが生じる場合があります。その際、やましい覚えがなくとも現金の入手経路を調査されることがあるので注意が必要です。
 
自宅に「使えそうにないお金」がある方は、新しい現金に交換できるかもしれません。本記事で紹介したポイントを踏まえ、この機会に一度確認してみてはいかがでしょうか?
 

出典

日本銀行 日本銀行が行う損傷現金の引換えについて
 
執筆者:羽田直樹
二級ファイナンシャルプランニング技能士

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