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高齢の親が認知症になった場合、お金の管理や公的手続きなどはどうすればいい?

ファイナンシャルフィールド / 2023年1月25日 7時0分

高齢の親が認知症になった場合、お金の管理や公的手続きなどはどうすればいい?

高齢の親が認知症になった場合、判断力が低下し正しくお金の管理ができなくなる可能性があります。このようなとき、どのように親の財産を管理すればよいのでしょうか?   利用を検討してほしいのが、「成年後見制度」です。そこで、本記事では「成年後見制度」を紹介。あわせて、金融機関が提供する「後見制度支援預金」「後見制度支援信託」を解説します。

「成年後見制度」とは?

親が認知症になって判断力が低下した場合、成年後見制度を利用することをおすすめします。これは判断力が低下した人を守るための制度です。成年後見制度には「法定後見制度」と「任意後見制度」があります。
 

法定後見制度

法定後見制度は、親の判断力が低下した後に、家庭裁判所が成年後見人を選任し支援してくれる制度のことです。
 
利用するためには、子どもをはじめ、親本人や配偶者、4親等内の親族などが家庭裁判所に申し立てる必要があります。
 
成年後見人は、一定の範囲内で親の財産や権利を守ってくれます。さらに、判断力が低下した親本人が結んだ契約を無効にすることも可能です。
 

任意後見制度

任意後見制度は、まだ親の判断力が十分にあるうちに、親自らが後見人を選び、認知症になったときに後見人として支援してもらう制度のことです。
 
まず、親本人と任意後見人の間で、任意後見人に対して代理権を与える内容の契約を結びます。その後、親が認知症になった場合に家庭裁判所に対して、任意後見監督人(任意後見人が任意後見契約の内容どおり、適正に仕事をしているかを監督する人)の選任の申し立てを行います。
 
任意後見人ができることは、親本人と任意後見人が結んだ契約内容の範囲内です。そのため、法定後見制度のように、判断力が低下した親本人が結んだ契約を無効にすることはできません。
 
任意後見人には、親族のほか、弁護士や司法書士といった専門家に依頼することもできますが、費用がかかる点に注意が必要です。
 

「後見制度支援預金」「後見制度支援信託」とは?

成年後見制度によって親の資産を保護したり管理したりする際、ぜひ検討してほしいのが、金融機関による「後見制度支援預金」や「後見制度支援信託」の利用です。
 
後見制度支援預金や後見制度支援信託に親の資産を預けておくと、金融機関が家庭裁判所からの指示書に従って、親の口座に、定期的に生活に必要な金額を振り込んでくれます。
 
後見制度支援預金は銀行をはじめ、信用金庫、信用組合、農業協同組合など、後見制度支援信託は信託銀行などで提供しています。ただし、金融機関によっては取り扱っていなかったり商品の内容が違ったりするため、あらかじめ確かめておくことが必要です。
 
さらに、銀行の中には独自の代理人制度や財産管理サービスを取り扱っているところもあるため、親に合ったものを考えてみるとよいでしょう。
 

成年後見制度の利用や金融機関が提供する商品を検討しよう

親が認知症になった場合、法定後見制度の利用をおすすめします。家庭裁判所に申し立てれば、親の財産や権利を守ってくれる成年後見人を選任してくれます。さらに、金融機関では、親の資産を保護・管理するための商品を提供しています。
 
親が金銭トラブルに巻き込まれて困った事態に陥らないためにも、これらの制度や商品の利用を検討するようにしましょう。
 

出典

一般社団法人全国銀行協会 Q.もし認知症になってしまったら…自分の資産管理、家族に迷惑をかけたくありません

法務省 成年後見制度・成年後見登記制度 Q1~Q2「成年後見制度について」

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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