「高いオイル」と「安いオイル」、自動車には実際どっちを使えばいい? 最適な選び方を解説
ファイナンシャルフィールド / 2023年1月28日 23時20分
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購入した車を維持するために、定期的に交換する部品は数多くあります。その中でも重要なものの一つがエンジンオイルです。 エンジンオイルは車にとって無くてはならない存在で、人間に例えるなら「血液」に位置するもの。いざエンジンオイルを交換しようとカー用品店などに行くと価格帯も種類も様々で、何を選んで良いのかわかりませんよね。 本記事では、エンジンオイルは値段によってどのような違いがあるのかを解説します。
エンジンオイルの役割
そもそも、エンジンオイルは車にとってどのような役割を担い、どのような効果をもたらすのか、おさらいしていきます。
エンジンの冷却
エンジンは稼働中、非常に高温となります。高温の状態が続くとエンジンがオーバーヒートしてしまい、最悪の場合、エンジンが壊れてしまいます。そこでエンジンオイルをエンジン各部に回すことで冷却しています。
エンジンの保護、潤滑、洗浄
エンジンの冷却と同時に、エンジンの本体そのものを保護する効果もあります。
エンジンは多数の金属部品が組み合わされて動いていますが、それらがスムーズに動くように仲介する潤滑機能や、各部品に皮膜を作って保護する機能、エンジン内で溜まった汚れを落とす機能も兼ね備えています。
エンジンオイルの種類
ここからが本記事の本題となります。店頭で売られているエンジンオイルの価格の違いに大きく影響する、2つのポイントについて解説します。
3つの種類
まず、エンジンオイルは「鉱物油」、「部分合成油」、「全合成油」の3つに分けられます。
一つずつ簡単に説明していくと、鉱物油は原油から不純物を取り除き精製されたオイルです。全合成油は原油を化学的に分解してから精製したオイルで、部分合成油は鉱物油に全合成油をブレンドしたものです。価格は安い方から「鉱物油<部分合成油<全合成油」となります。
粘度の違い
前段で紹介した3つの種類に加え、エンジンオイルには粘度があります。簡単に言えばエンジンオイルが硬いか柔らかいか、の違いです。
エンジンオイルのパッケージに「5W-30」や「0W-20」といった文字が記載されているのを見かけたことがあるかもしれませんが、こちらが粘度の表示となります。
エンジンオイルの5W-30を例に挙げると、前半分の「0W」については低温時の粘度で低いほど低温時でも柔らかく、後半部分の「30」については高温時の粘度の表示で数値が高いほど高温時でもエンジン内での被膜形成が可能ということになります。
この粘度の違いによって同じオイルの種類でも値段が変わってくるということになります。
最適なエンジンオイルの選び方は?
オイルの種類と粘度の概要は分かったけれど、結局のところ何を選べば良いのか分からないかもしれません。エンジンオイルの具体的な選び方を紹介します。
基本的にはメーカー純正でOK
身も蓋もない話となってしまいますが、エンジンオイルは各自動車メーカーが販売している純正オイルを選んでおけば間違いはありません。
メーカーが車を開発するにあたって自社の車に最も適しているオイルを取扱説明書に記載しています。価格もミドルレンジに位置しているので、コストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。
高ければ良いというものではない
純正で十分とは言いましたが、高いオイルは確かに高性能です。
ただ、高いオイルはエンジンに高い負荷がかかった時により性能を発揮するものばかりです。一般的な街乗りでの利用においては十分にその性能を発揮できない可能性もあるでしょう。高性能なスポーツカーに乗っている、高速走行や山道など高負荷な走行を多くするという方にはおすすめです。
また、車によっては値段の高い全合成油に対応していない車もあります。この場合は鉱物湯のみの選択肢となることも覚えておいた方がいいでしょう。
粘度で選ぶ
エンジンオイルは粘度が高いほど、つまり硬くなればなるほどエンジンに作った膜の保持性能が高いため保護作用が大きくなりますが、燃費が低下します。
逆に、粘度が低い柔らかいオイルは燃費の向上に寄与しますが、保護性能がやや低下します。どちらも一長一短ですが、年数が経過した車はオイル漏れなどのリスクも高くなりますので、粘度が高いオイルが合っているケースもありますので、車によって選ぶ必要があるでしょう。
エンジンオイル選びに迷ったらプロに相談するのも一つの方法
数多あるエンジンオイルから自分の車に適した商品をチョイスするのは至難の業とも言えます。悩んだ時は専門家に相談してみるのも一つの方法です。現行車であればディーラーに確認するのが良いですし、旧車の場合は専門的に扱う整備工場などに聞くのが最適です。
人間でもそうですが、信頼できる主治医を見つけることがより良いカーライフを送るための近道と言えるでしょう。
執筆者:宇野源一
AFP
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