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若いうちは分からない! 50歳の男性が自宅のバリアフリー化を断念した理由とは

ファイナンシャルフィールド / 2023年1月30日 23時20分

若いうちは分からない! 50歳の男性が自宅のバリアフリー化を断念した理由とは

老後の生活において、老後資金や相続はどうするのか、介護が必要になった場合は誰が介護するのか、などの課題は多岐にわたる。そのなかで住まいの課題となるのが、「自宅のバリアフリー化」だ。バリアフリー化は、新築時に行う場合と数年たってから後付けする場合がある。   しかしバリアフリー工事の費用は数万~1000万円を超えるまで幅広く、費用によっては断念せざるを得ない人もいる。埼玉県で暮らすAさん(50歳)もその一人だという。

若いうちのバリアフリー化は必要ないと判断した

「新築時はまだ30代前半だったのでバリアフリーは必要なく、老後の生活を考えるときに判断すればいいと思っていたので当時はしなかったんですよ」とAさんは話す。
 
しかし、50歳を迎えたAさんは年齢を重ねるにつれて体力の低下を感じ、自宅のバリアフリー化を検討しはじめたのだという。
 
「自宅は3階建てで、階段がありますからね。マンションのようなエレベーターもないので、階段の昇降が1番体に負荷がかかります」
 
Aさんは50歳を迎えたこのとき、「新築時にバリアフリー化をしておくべき」と学んだという。
 

見通しが甘かった

Aさんの想定では、バリアフリー化は定年を迎える直前に行うことにして、工事費用と住宅ローンの残債を退職金でまかなおうと漠然と考えていたという。
 
「定年は65歳ですから、それまでは働いている想定だったので体力も十分あるはずだと思っていたんですよ。だから、バリアフリーの工事費用なんて考えていませんでした」と話すAさんは結局、バリアフリー化を断念したという。
 

バリアフリー工事の費用は予想外に高額だった

自宅のバリアフリー工事の見積もりは、おおよそ以下の金額だったという。

●トイレ:100万円
●浴室:200万円
●キッチン:180万円
●洗面台:90万円(脱衣所の拡張、洗面台交換)
●手すり:30万円(10ヶ所)
●段差の解消:50万円(玄関、スロープ設置)

「650万円ですよ、650万円。税込みで715万円。内装だけならリフォームできる金額じゃないですか。今年で息子が高校を卒業して大学の学費も必要なのに、バリアフリー化に600万円も払えませんよ……」
 
悩んだ結果、すべてをバリアフリー化するのではなく、現在支払える予算内でバリアフリー工事を行うことに決めたという。
 

バリアフリー工事のトラブル

「複数社に見積もりの依頼をしたところ、一番早く見積もりを出してきた業者がありまして……。図面も確認せずに、一式の合計金額のみ記載された見積もりだったんです。ほかの業者は図面を添付してメールで送ってください。というところからスタートだったんですけどね」
 
リフォーム工事をするのに図面も見ず、見積もりを出す業者がいることは驚きだ。そんな業者に依頼しても満足いくリフォームができるとは考えにくい。とはいえ、複数社で見積もりを出しても大きく差はなく、高額であるため断念した。
 

老後資金の課題だけでなく生活環境の見通しが必要

Aさんが特に不便を感じているのは、玄関に40センチメートル程度の段差があり、手すりがないこと。ほかにも階段や浴室、トイレなど毎日使用する場所にも手すりがないことだった。
 
「予算が限られていますから、今は玄関の段差解消と手すりの設置だけバリアフリー工事をしておこうと考えています。水回りなどは、今後少しずつバリアフリー化していく予定です」
 
老後の生活の不安を解消するためには、老後資金だけでなく、生活環境の改善が必要なのかもしれない。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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