「徳川家康」に学ぶ! 現代でも可能な「節約術」とは?
ファイナンシャルフィールド / 2023年1月30日 23時30分
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戦国時代、最終的に天下統一を果たし、その後は260年以上にわたる江戸幕府体制を築き上げた徳川家康は、徹底した「倹約家」として知られています。 故郷である三河国(現在の愛知県東部)を守るため、幼少期から今川家の人質として過ごしてきた家康(竹千代)には、ぜいたくな暮らしをする選択肢が与えられておらず、限られたリソースを最大限に活用する倹約のくせが骨の髄まで染みついていたのです。 本記事では、そこから現代にも使える節約術を探ってみましょう。
徹底した倹約ぶりが、天下統一の原動力になった?
徳川家康は、今川家から解放されて戦国大名の一角として名をはせた頃にも、毎食のように麦飯を食べ続けていたといいます。現代では大量生産されていて、どこにいても手に入る白米ですが、当時はぜいたく品であり、おなかいっぱい食べられるのは武家や貴族などの限られた地位にいる人物のみでした。
しかし、家康は白米を避け、安く入手できて庶民の主食である麦やあわのような雑穀を好んで食べていたのです。今でこそ雑穀は栄養豊富で健康に良いとわかっていますが、家康にとっては倹約術の一種だったと考えられます。一寸先は闇、明日どうなるか知れない戦国の世において、質素倹約によってリソースの流出を日頃から防ぎ、守りを固める習慣は天下取りのために特に重要なライフハックだったといえるでしょう。
こうした質素倹約の一環で、家康は衣服が古くなっても、できるだけ捨てないように心がけていました。土や床、足の汗やあかに触れ続ける足袋は、衣服の中でも特に汚れやすいものであり、他の大名なら頻繁に新品に変えるのでしょうが、家康は江戸幕府を開いてからも古い足袋を使い続けていたといいます。
また、下着に該当するふんどしも汚れやすい衣服であり、足袋と同様に新調したくなるものですが、家康はふんどしも簡単に捨てないように務めていました。それどころか、最初からふんどしを黄色く染めさせて、長く使い続けても汚れが目立たないように工夫していたのです。
また、所有する馬を収容していた厩舎(きゅうしゃ)の屋根が壊れて、修理が必要となったときも、家康はその修理を拒否したといいます。「馬は雨風にさらされるぐらいでちょうどいい。むしろ丈夫になる」という理屈でしたが、やはり質素倹約が第一の目的だったと考えられています。
当時、馬は重要な移動手段や運搬手段であって、厩舎の修理は必要経費だと捉えるのが普通の考え方なのでしょうが、家康の目からは無駄づかいだと映っていたのです。
天下統一によって権力を握り、ばく大な富を築いた家康でしたが、家臣に対する褒美は全資産の割に少なかったといいます。足軽から成り上がった豊臣秀吉が、家臣に大盤振る舞いの褒美を与えて人心掌握に努めたのとは対照的です。金品で釣らなくても、きっと別の方法や言動で人心掌握を図れると踏んでいたのでしょう。
家康の倹約ぶりを、現代に応用するには?
おいしい白米よりも、安価な麦を選んだ家康を見習うならば、便利でおいしい総菜やコンビニ弁当よりも、安く手に入る食材で自炊するくせを付けるのが得策といえるでしょう。貯金も増えるでしょうし、長い目で見れば健康的な食生活といえます。
身の回りのものが汚れたり壊れたりしても、安易に買い換えないという心がけは、自分を良く見せる見栄や体裁を捨て去る覚悟にもつながります。とはいえ、自分の身なりに無頓着すぎるのも失礼に当たる場合があります。美容院でなく1000円カットを利用したり、良質な衣服をメルカリやリサイクルショップで手に入れたりするなど、見栄えと倹約の両立は可能です。
友人や恋人の気を引くために、ごちそうやプレゼントをしたりするのは一般的かもしれません。しかし、物やお金に頼らなくても、日頃から優しい言葉をかけたり、相手のために行動したり時間を使ったりする営みを惜しまないようにすれば、身近な人は離れていかないものです。
資産家は、総じて倹約家である
見栄を張るために、豪勢な家を建てたり、外国産のスポーツカーを入手したりと、高価な物で身を固めようとする資産家は、たいてい「ぬれ手であわ」で成り上がったような人たちかもしれません。名門の出身であったり、逆境からはい上がったりと、本当に自信のある資産家ほど、名を捨てて実を取るものです。つまり、虚飾のための出費を慎みます。
徳川家康のように倹約の心がある資産家の習慣を取り入れていくうちに、守りと攻めの資産バランスが釣り合っていき、いつの間にか自然と資産家への道に近づけるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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