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「職場の休憩室」を契約社員は使えません…これって「違法」ではないのですか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年2月1日 2時30分

「職場の休憩室」を契約社員は使えません…これって「違法」ではないのですか?

正社員と同じ仕事をしていても、非正規社員はあらゆる面で待遇が不利になりがちです。そのため、待遇格差に不満を持っている非正規社員は多いのではないでしょうか。よりよい職場環境を手に入れるためには、待遇格差を解消することが大切です。   そこで、本記事では「職場の休憩室」を使えない契約社員を例に挙げて、「違法」かどうか、どのように対応すればよいのかを解説していきます。

パートタイム・有期雇用労働法とは?

正社員と非正規社員(契約社員・派遣社員・パートタイムなど)の待遇格差を解消するための法律として「パートタイム・有期雇用労働法」があります。正式名称は「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」です。2021年4月1日より、中小企業も含めて全面施行されました。
 
パートタイム・有期雇用労働法には「賃金」「教育訓練」「福利厚生施設」などにさまざまな規定が設けられています。第12条は福利厚生施設に関する規定で、事業主は正社員と同じく非正規社員にも福利厚生施設を利用する機会を与えなければならないと定めています。
 
特に、福利厚生施設の中でも「給食施設」「休憩室」「更衣室」については、非正規社員にも利用できるようにすることが義務付けられているのです。
 
とはいえ、福利厚生施設にもスペースに限りがあります。スペースによっては、全員が利用できないケースもあるでしょう。そのような場合、福利厚生施設を増築してまで全員が使えるようにする義務はありません。
 
ただし、「福利厚生施設の利用時間を延長する」「非正規社員も利用できる社内規定にする」など、正社員と同様に利用できるようにする義務はあります。そのため、例に挙げた「契約社員という理由で職場の休憩室を使えない」というのは、パートタイム・有期雇用労働法の第12条に違反していることになります。
 

会社への対応方法とは?

「契約社員だから」という理由で職場の休憩室が使えない場合は、どうしてなのか、その理由を会社に聞いてみるとよいでしょう。というのも、パートタイム・有期雇用労働法の第14条によって、非正規社員は事業主に対して待遇格差についての説明を求めることができると定められているからです。
 
非正規社員から説明を求められたら、事業主は正社員と待遇が違う理由、待遇を決めたときに考慮した事項などを説明する義務があります。さらに、非正規社員が説明を求めたからといって、事業主は非正規社員を解雇したり降格・減給したりしてはいけません。
 
このほか、第16条にて、事業主は非正規社員の相談に応じる義務もあります。そして、相談に適切に対応するための体制(相談窓口など)を整備することも義務付けられているのです。
 

契約社員を理由に職場の休憩室が使えないのは違法!

パートタイム・有期雇用労働法の第12条によって、非正規社員も正社員と同じく福利厚生施設を使う権利があります。そのため、契約社員だからといって職場の休憩室を使えないのは違法です。非正規社員から使えない理由を聞かれれば、事業主には説明する義務があります。
 
また、それを理由に非正規社員を解雇したり配置転換したりしてはいけません。会社に対して、どうして職場の休憩室を使うことができないのか、聞いてみてはいかがでしょうか。
 

出典

厚生労働省 都道府県労働局雇用環境・均等部(室) パートタイム・有期雇用労働法の概要

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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