納付期間が足りず「年金の払い損」に!? 59歳でも年金受給をあきらめなくて良い方法とは?
ファイナンシャルフィールド / 2023年2月3日 4時20分
![納付期間が足りず「年金の払い損」に!? 59歳でも年金受給をあきらめなくて良い方法とは?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_184324_0-small.jpg)
年金は原則的に保険料を60歳まで納付し、65歳から受給するルールとなっています。また、少なくとも10年は受給資格期間がないと受け取れません。 しかし、59歳の時点で9年分しか納めていないなど、この条件を満たせそうにないケースもあるでしょう。しかし、まだ受給する手段は残っているので、あきらめなくても大丈夫です。 本記事では、どのように対処すれば良いのか詳しく解説します。
10年という受給資格期間
![](https://financial-field.com/wp/wp-content/uploads/2023/02/S_202301_70.jpg)
まず受給資格期間について把握しておきましょう。これは年金を受給するために必須の加入期間であり、平成29年8月1日以降は10年と定められています。それより前は25年でしたが、条件が厳しくて納付の意欲がそがれるため、大幅に緩和されました。
ただし、10年という期間はあくまでも最低ラインであり、満額を受け取るには40年にわたって納めなければなりません。とはいえ、最低ラインを上回らないと9年分が「払い損」になるため、最初はそのクリアを目標として納付していくことになります。
原則的には、59歳11ヶ月が最後に納付するタイミングです。よって、59歳の時点で1年以上足りなければ、上記の目標を達成できないと思われがちです。しかし、実際には救済措置として利用できる制度が2つあります。
【対処法1】保険料を時効前に納付
年金の保険料に関する時効は2年です。それまでに支払えば、受給資格期間のカウントに加えられます。新しい納付書を入手する必要はなく、後からでも当初の分を使用して構いません。
現時点で59歳になる場合、その2年前である57歳までの分が時効を迎えることになります。言い換えると、それ以降の分に関してはまだ納付するチャンスがあるのです。例えば、58歳の間の1年分が未納になっているなら、それらを速やかに納めると良いでしょう。
この例だと、すでに9年分を納めているなら、納付した合計の期間は10年になります。つまり、60歳になる前でも、受給資格期間の条件を満たせるというわけです。時効は迫ってくるので、この制度を利用する人は、できるだけ早く支払うことがポイントになります。
【対処法2】任意加入制度を利用
納付した期間が40年に満たない場合、年金の受給額を増やしたいなら、60歳以降も「任意加入」が認められます。そして、この制度は受給資格期間の条件を満たしていない人にも有効です。
未納分を支払っても、60歳までに納付の期間が10年分に満たないなら、60歳以降も納める方向で対処しましょう。59歳を終える時点で9年分を支払っている場合、60歳の間も納付すると受給資格期間の10年に達します。まだ納付していける余裕があるなら、そのまま加入を続けることも一つの手です。任意加入は65歳まで可能なので、60~64歳の5年分を納めれば、支払った期間は14年になります。
なお、「元の納付が5年未満」であるなど、任意加入を続けて65歳になっても、受給資格期間に達しない人も見受けられます。そのケースでは、65歳から70歳までの間も制度の利用が可能です。
確実な受給を目指して対策しよう!
59歳の時点で年金の支払期間が10年未満なら、受給するための対策を検討することが大切です。過去に目を向けて、「時効前の未納分を納める」という方法があります。
一方、将来に目を向けて、「任意加入で保険料を支払う」ことも有効な手段です。もちろん、両方を行っても構わないので、自分にとって最も確実性の高いアプローチを選びましょう。
出典
日本年金機構 さ行 受給資格期間
厚生労働省 年金を受けとるために必要な期間が10年になりました
日本年金機構 任意加入制度
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 保険料を納めなかった期間がありますが、今から納めることができますか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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