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「試着中」に洋服を破いてしまいました…弁償は必要でしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年2月9日 2時30分

「試着中」に洋服を破いてしまいました…弁償は必要でしょうか?

気に入った服が自分のサイズに合うかどうか確認するには、試着してみるのが一番です。しかし、脱ぎにくい作りだったり、爪が引っかかったりして破けてしまったという経験はないでしょうか。その場合、買い取った方がいいのかどうか悩む人は多いかもしれません。   そこで今回は、試着中に洋服を破いてしまったときの弁償について解説していきます。

お店の服を破いてしまったら賠償責任が発生する


 
試着中の洋服は、まだ購入していないため所有権はお店側にあります。試着は、あくまでお店の好意で提供されているサービスの一つで、着用するのは実際の商品です。破けてしまった服は、その時点で商品として売ることはできなくなり、店側はその分の利益が損なわれることになります。試着しているときに破損や汚損をさせたときは、民放709条の不法行為に該当します。
 
民法709条とは「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」というものです。
 
つまり、故意過失にかかわらず相手に損害を与えた以上はその分を賠償しなければなりません。ただ、破いた服の賠償を求めるかどうかは店側の自由意志によるものです。店の性質や顧客との関係性によっては弁償せずに済む場合もあります。
 
しかし、それはもちろん店側が好意的に対応してくれた場合で、本来であれば買い取るなどして弁償するのが常識的な対応です。試着中に服を破いたり汚したりしたときは、速やかに店員にそのことを伝えて謝罪しましょう。そのうえで、店側に判断を委ねることです。
 

損害賠償責任を負わないために普段からできる対策は?

試着のとき、化粧をしている場合、うっかりファンデーションや口紅を服に付けて汚してしまうという失敗が無いとは限りません。試着する際、店側でフェイスカバーなどを用意してくれていることがあり、使用することで服の汚れを防ぎやすくなります。
 
ない場合は、自分のハンカチやスカーフなどを代用するのもいいかもしれません。また、口紅はいったん落として着替えた後で塗り直すなどの対策をすることです。ほかにも、着脱しやすいものに限定するなど考えて試着するのも良いでしょう。
 
店の商品や他人のものを破損させるという失敗は、気を付けていても起こってしまうことはあります。金額によっては、買い取るかお金を渡すなどして解決することは可能です。
 
しかし、高額商品への賠償責任が生じたときなど、解決が難しい場合も出てきます。そのような時に備えて、賠償に対応可能な保険に入っておくことも良い対策です。わざわざ個別の保険に加入することはありません。例えば、自動車保険など損害保険に「特約」として付けられる「個人賠償責任保険」で十分です。
 

試着中の服を破いたときは賠償責任が発生する

試着中の服を破いたときなど、商品を破損させたときは「不法行為」となり賠償責任が発生します。服を汚したり破いたりしたときは店員に正直に伝え、店側に判断を委ねましょう。自分が損害を与えたときは、弁償を求められても仕方ありません。ただし、身に覚えのない請求までされたときは話し合う必要があります。思わぬ賠償責任を負わないよう、普段から注意しておくことも大切です。
 

出典

e-Gov法令検索 民法 第七百九条

ソニー損保 個人賠償特約

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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