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最近話題の「昆虫食」ってコスパ的にどうなの? コオロギはどのくらい「高タンパク低脂肪」なの?

ファイナンシャルフィールド / 2023年2月11日 4時20分

最近話題の「昆虫食」ってコスパ的にどうなの? コオロギはどのくらい「高タンパク低脂肪」なの?

食糧危機の解決策に昆虫食が推奨されていると聞き、興味を持った人もいるのではないでしょうか。しかし、従来の食事に比べた場合の昆虫食のコストパフォーマンス(コスパ)については、よくわかっていない人が多いかもしれません。   そこで今回は、実際に昆虫食のコスパはよいのか悪いのかを、値段や栄養価をもとに解説していきます。また、昆虫食のメリットやデメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

昆虫食ってなに? どうして注目されているの?

昆虫食とは、昆虫をさまざまに加工して、肉や魚と同じように食用としてあつかえるようにした食べ物のことです。そして、昆虫食は今や食糧危機の解決策の1つとして世界中から注目されています。
 
というのも、世界は人口の増加により、地球規模の食糧不足にさいなまれているためです。FAO(国連食糧農業機関)の2017年のレポートでは、全世界の30億以上の人たちが健康的な食事ができていないと報告されています。
 
昆虫食が世界から注目されるようになったきっかけは、2013年のFAOのレポートです。また、その後の2015年の国連サミットで、昆虫食が貴重なタンパク源として推奨されたのも大きいでしょう。
 
今では世界中の約20億人に2000種類近い昆虫が食べられています。実のところ、昆虫食は、古くは紀元前1500年頃のギリシャやローマですでに食べられていました。この頃はバッタやセミ、カミキリムシが多かったとされています。
 
また、日本でも大陸から稲作が伝播されて来た頃に、栄養補給と害虫駆除を兼ね、貴重なタンパク源としてイナゴが食べられており、日本各地でつくだ煮や甘露煮、それに炒めものや蒸し物などとして食べられています。
 

昆虫食のメリット・デメリットを紹介!

昆虫食には、「高タンパク低脂肪」「ムダな部分が少ない」「エサが少なくてすむ」「出荷期間が短い」「環境負荷が小さい」などのメリットがあります。
 
例えば、コオロギにはタンパク質が70%も含まれており、脂肪の含有率は10%以下です。食べられる部分は、牛の40%に対して100%と全くムダがありません。
 
また、肉1キログラムを生産する場合に与えるエサの量を考えると、鶏なら2.5キログラムで豚なら5キログラム、牛なら10キログラムかかるのに対して、コオロギなら1.7キログラムしかかからないのです。
 
そのうえ、出荷期間は牛の約40ヶ月に対して、コオロギなら約45日しかかかりません。環境負荷として生産時の温室効果ガス排出量を考えた場合、牛の1キログラムあたり28.5キログラムに対して、コオロギなら1キログラムあたり、わずか1.6グラムです。
 
一方、昆虫食のデメリットとしては、「アレルギーのリスク」と「衛生面のリスク」などしかありません。昆虫はエビやカニなどの甲殻類に近いため、エビやカニにアレルギーのある人は食べるのを控えたほうがよいでしょう。
 
また、野生のままの昆虫は衛生面での問題も多いため、食べるために個人で採取することは避け、食べるなら必ず熱を通すようにします。
 
以上のように、昆虫食はデメリットよりもはるかにメリットが多い食物です。このメリットの多さも、昆虫食が注目される要因でしょう。
 

 

昆虫食のコスパって? 値段や栄養価を調べてみた

結論からいうと、昆虫食はコスパがいいとはいえません。なぜなら、原価が高いために普段の食事に比べてかなり値段が高くなるからです。
 
例えば、コオロギをパウダーに加工したものは100グラムで1500円前後します。これは、魚粉の100グラムで300円ほどに比べると5倍の値段です。昆虫食の原価が高いのは、まだ一般的に認知されていないため、大量生産できないのが原因でしょう。
 
ただし、昆虫食は栄養価が非常に高い特徴を持ちます。例えば、コオロギのタンパク質は肉や魚の約3倍です。そのうえ、9種類の必須アミノ酸や脂質、鉄分、カルシウム、ビタミンなど、人の健康に欠かせない栄養素が豊富に含まれているのです。
 
この栄養価の高さと、先ほど紹介したメリットの多さは、将来的に昆虫食のコスパ改善のカギといえるでしょう。
 

認知度の高まりで改善が期待される昆虫食のコスパ

昆虫食のコスパがよくなるには、多くの人に認知されることが必要といえます。なぜなら、一般的に認知されてスーパーやコンビニなどでも売られるようになれば、参入者が増えて大量生産が可能になるからです。
 
実際、昆虫食は栄養価が高いうえにメリットが多いため、少しずつ認知度も高まっています。例えば、コオロギパウダーはせんべいやチョコ、そしてプロテインなどにも使われ始め、また、コーヒーや麺類、汁物に混ぜた商品もあるのです。
 
そのうえ、昆虫食自動販売機を扱っているメーカーも出てきています。この認知度の高まりは、昆虫食の味が、普段食べている食品とあまり違和感がないことも大きな要因でしょう。
 
コオロギパウダーが使われている食品は、エビに似た味がすると評判なのです。昆虫食のコスパは、今後の認知度の高まりによって改善されていくことが大いに期待できるでしょう。
 

出典

内閣府 食品安全委員会 食品安全関係情報詳細
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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