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「孤独死保険」ってなに? 不動産投資をしたい人が知るべき補償内容

ファイナンシャルフィールド / 2023年2月11日 10時30分

「孤独死保険」ってなに? 不動産投資をしたい人が知るべき補償内容

日本では高齢化が進みつつあり、暮らしのあらゆる面から高齢者に対するサポート体勢はより一層必要になってくるでしょう。中でも高齢者の住居確保に関する対策として、高齢者が賃貸物件に入居する際の孤独死保険について注目されています。高齢者の住居確保以外でも、不動産投資オーナーにとっても備えておきたい保険です。   そこで本記事では、孤独死に関する現状についてや、孤独死保険の概要などについて解説します。

高齢化社会で気になる孤独死の現状と高齢者の意識とは

内閣府が毎年公表している高齢社会白書(令和4年版)によると、65歳以上の約8割が持ち家に居住しているということです。ただし、65歳以上の単身世帯の場合で持ち家の割合は6割程度にとどまっています。持ち家がない場合は、必然的に賃貸物件へ入居することになりますが、高齢の単身者が賃貸へ入居する場合はいくつか問題があります。主な問題点として、入居の際の保証人についてや、本記事のテーマである孤独死についてなどが挙げられます。
 
保証人に関しては、近年保証会社を利用して入居する例がほとんどです。物件によっては、従来通り保証人を必要とする場合もありますので、入居時に確認しておくとよいでしょう。また高齢者の入居を拒むことがないように法整備も進んでおり、すべての高齢者が住みやすい環境つくりは進んでいます。
 

孤独死に関する意識調査

内閣府が公表している「高齢者等が一人でも安心して暮らせるコミュニティづくり推進会議(「孤立死」ゼロを目指して)」の孤独死(孤立死)に関する報告書では、単身高齢者の意識として「公や他人の世話になりたくない」「プライバシーを守りたい」などの理由で、自ら社会と距離を置く人がいることが分かります。そのまま自宅で急死した場合、表面化しにくく結果として孤独死となります。
 

自己所有物件で孤独死が発生した場合のリスクとは

前述の内閣府の孤独死に関する報告書内でも触れていますが、孤独死が発生した住居では資産価値が下がる場合がほとんどです。当該住居だけで住めばよいですが、周辺環境に対しても資産価値低下の影響を及ぼす場合もあります。
 

孤独死保険とは? 大家にとって最大のリスクヘッジ

高齢者が増えていく現状から考えると、賃貸入居時の孤独死は大家にとって避けて通れないリスクです。そこで近年注目されているのが「孤独死保険」です。その名称通り、入居者が孤独死した場合の残置物の撤去作業などさまざまな出費に備える保険です。孤独死保険の保険料負担は、入居者が負担するものと大家が負担するものがあります。ここでは、現在主流である大家(家主)負担型の孤独死保険について解説します。
 

孤独死保険の概要

大家が保険料を負担する孤独死保険では、部屋の原状回復費用や残置物(遺品)の処分費用だけでなく、その後の空室による経済的損失まで補償されます。孤独死が発生した部屋は特殊清掃が必要な場合が多く、通常の退去時よりも費用と時間がかかります。さらに、孤独死が発生した後は長らく空室になることも予想されるため、家賃収入が途絶えます。これらをカバーできるのが、孤独死保険です。
 
孤独死保険の保険料は、家賃総額など物件の状況に応じて変動します。取り扱いは損害保険会社や少額短期保険会社です。各社の補償内容を比較し、検討することをおすすめします。
 

まとめ

大家が加入する孤独死保険では、孤独死が発生した後の原状回復費用なども含め、空室時の経済的損失までカバーできます。保険料は、保険会社や物件の状態によって変動しますが、一度資料を取り寄せて検討してみる価値はあります。これから高齢化はさらに進んでいくため、大家にとって高齢者の孤独死は防ぎようのないリスクでもあります。孤独死保険への加入で、あらかじめ備えておくと安心ではないでしょうか。
 

出典

国土交通省 高齢者の居住の安定確保に関する法律
内閣府 令和4年版高齢社会白書
厚生労働省 高齢者等が一人でも安心して暮らせるコミュニティづくり推進会議(「孤立死」ゼロを目指して)-報告書-
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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