年金の「払った金額」は何年でもとを取れる? 81歳で「1176万円」お得になるという結果に!
ファイナンシャルフィールド / 2023年2月19日 23時30分
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年金保険料を支払うことは国民の義務です。とはいえ、実際に納付した保険料と、将来もらえる年金額で、どちらが多いのかは気になる人も多いでしょう。 厚生労働省の「令和3年簡易生命表の概況」によると、日本人の平均寿命(0歳の平均余命)は男性が81歳、女性が88歳です。本記事では、自営業者や会社員の男性が65歳から、平均寿命の81歳まで年金を受給した際の、年金保険料と受け取れる年金額について計算しています。
自営業者の保険料納付額と年金受給金額
自営業者などの場合、国民年金に加入しています。国民年金の保険料納付額と年金受給金額を見ていきましょう。
保険料納付額
国民年金は20歳から60歳まで国民全員が加入し、保険料は一律です。保険料の月額は毎年見直されますが、現在は月額で1万6590円です。20歳から60歳までの40年間(480ヶ月)納付すると、保険料納付額の総額は、1万6590円×480ヶ月=796万3200円となります。
年金受給額
国民年金の受給額は納付した期間によって変化しますが、今回のように満額保険料を納付した場合、現時点では年間77万7800円が受給額です。65歳から81歳までの16年間受給したとすると、受け取れる年金額の総額は、77万7800円×16年=1244万4800円となります。
つまり、総額で比較すると、受給した年金額の方が支払った年金保険料よりも448万円も多いこととなります。
会社員の保険料納付額と年金受給金額
続いて、会社員や公務員などが加入する厚生年金について見ていきましょう。会社員は国民年金と厚生年金に加入しています。そして、厚生年金は給料の額によって負担する保険料や受給額が変わります。
国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は443万円です。ここでは単純にこれを12ヶ月で割り、月収(標準報酬月額)が37万円の場合の保険料と受給する年金額を見ていきましょう。
保険料納付額
まず保険料ですが、会社が半分を負担してくれるため、月収が37万円の場合は月に3万3855円となります。なお、この保険料の中には国民年金保険料も含まれます。
20歳から60歳までの40年間(480ヶ月)同様に保険料を支払ったとすると、支払保険料の総額は3万3855円×480ヶ月=1625万400円となります。
年金受給額
会社員は国民年金と厚生年金の両方を受給できます。国民年金の部分は自営業者と同様ですので、厚生年金部分を見ていきましょう。
厚生年金の受給額は「平均標準報酬月額×給付乗率×加入月数」で計算されます。加入乗率は生年月日や加入期間などにより変わりますが、ここでは5.481÷1000で計算します。
この場合、年間で受け取れる年金額は、37万円×5.481÷1000×480=97万3426円です。老齢年金の77万7800円も受給できますので、合計で175万1226円です。
国民年金と同様に、65歳から81歳までの16年間受給したとすると、受け取れる年金額の総額は175万1226円×16年=2801万9610円となります。
厚生年金の場合、受給した年金額の方が支払った年金保険料よりも1176万円も多いこととなりました。
老後の生活は公的年金をしっかり活用しよう
年金受給額は寿命という不確かな要素により受給総額が変動しますが、少なくともきちんと保険料を支払って、平均的な寿命まで生きられれば、かなり金銭的には得をすることが分かりました。
今回はモデルケースを見てみましたが、自分の場合はどうなるか気になる方は実際に計算する、もしくは厚生労働省が公開している「公的年金シミュレーター」を活用してみましょう。
出典
厚生労働省 令和3年簡易生命表の概況
日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
国税庁 令和3年分 民間給与実態統計調査
日本年金機構 厚生年金保険の保険料
日本年金機構 は行 報酬比例部分
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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