1ヶ月毎日「鍋」を食べたら食費はいくらかかる? 意外と健康に良くない?
ファイナンシャルフィールド / 2023年2月23日 2時40分
![1ヶ月毎日「鍋」を食べたら食費はいくらかかる? 意外と健康に良くない?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_188265_0-small.jpg)
野菜やたんぱく質がたっぷり取れる鍋料理。体が温まる上、簡単に作れて便利ですよね。最近では各食品メーカーからさまざまな味の鍋の素が発売されており、さらに手軽にいろいろな鍋が楽しめます。また、鍋料理は経済的という印象もあり「鍋料理を食べ続ければ、食費の節約になるのでは?」と思っている方も多いかもしれません。 では、もし夕食に毎日鍋料理を食べ続けたら、1ヶ月の食費はいくらになるのでしょうか? また、毎日食べても体に影響はないのでしょうか? 本記事では、毎日夕食に鍋を食べた場合の食費を試算し、健康への影響についても解説します。より健康的に鍋を食べる方法も紹介しますよ。
夕食に毎日鍋を食べると月1万2000円支出が増える!?
夕食に毎日鍋を食べると食費はいくらかかるのでしょうか。株式会社ウェザーニューズが実施した「秋冬の鍋事情調査」(2022年10月実施、回答2万4697件)によると、家の鍋にかけるお金は1回につき1人平均1105円であったので、ここではその数値を使用します。
朝・昼の食費は、株式会社マクロミル「働く大人の朝食事情」調査(2017年実施)で朝食の平均値は260円、株式会社リクルート「有職者のランチ実態調査」(2022年実施)で昼食の平均値は368円となっており、この数値を使用します。
1ヶ月の食費は5万3723円と試算できます。
(260円+368円+1105円)×31日=5万3723円
2021年の総務省「家計調査報告書」によると、単身世帯の食費の平均は4万1731円です。単純比較すると、もし鍋を夕食に毎日食べると、平均より1万2000円ほど支出が増える計算になります。もちろん鍋の具材を変えたり、上手に食材を使い切ったりすることで、もっと費用は抑えられるかもしれません。しかし、鍋ばかり食べたからといって大きな節約になるわけでもなさそうです。
健康への影響
どんな料理も食べ過ぎはよくありません。夕食に毎日鍋を食べ続けた場合、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?
毎日鍋を食べるメリット
毎日鍋を食べるメリットは次の3つです。
・ 免疫力が高まる
・ 野菜やきのこ類がたくさん取れる
・ 栄養のバランスが簡単に整う
熱々の鍋を食べることで体が温まります。体温が上昇すると、血液の流れが良くなり、血液中の白血球が活性化します。白血球は細菌やウイルスと戦う役割をしているため、風邪やさまざまな感染症を予防する効果が期待できます。
また、野菜やきのこ類をたくさん食べられるので、食物繊維やビタミンをしっかり摂取できます。ニラ、にんじん、白菜などに含まれる食物繊維には、便通の改善や、糖の吸収を穏やかにする働きがあります。野菜の他、肉や豆腐を入れるので十分なたんぱく質も摂取できますし、〆(締め)にご飯や麺類を食べれば炭水化物も取ることができ、栄養のバランスが取れた食事になります。
毎日鍋を食べるデメリット
毎日鍋を食べるデメリットは次の3つです。
・ 塩分取り過ぎにつながる
・ 炭水化物を取り過ぎる
・ アルコールの摂取が増える
鍋のスープには基本的に多くの塩分が含まれています。スープを飲まずに残せばよいのですが、うま味味たっぷりのスープはなかなか残しづらく〆(締め)のご飯や麺でスープの最後の一滴まで味わい尽くすことが醍醐味でもありますよね。
「日本人の食事摂取基準(2020年)」によると、1当たりの食塩の摂取目標量は男性7.5グラム未満、女性6.5グラム未満とされています。それに対し、1人前の鍋の塩分量はスープだけでも約3.4グラム。鍋を1食食べると、1日の目標量の約半分の塩分を摂取してしまうことになります。
ご飯や麺のような炭水化物をついつい食べ過ぎてしまったり、熱々の鍋は冷たいビールや日本酒との相性がぴったりなので酒量が増えたりしてしまうことにも注意が必要です。
鍋の効果的な食べ方
手軽でおいしい鍋料理ですが、以上のように食べ過ぎると健康に悪影響がある可能性も。そこで、ここからは鍋をより健康的に食べられる方法についてご紹介します。
鍋の(締め)〆は翌日にする
残ったスープにご飯や麺を入れて楽しむ鍋の〆は、翌日にするとよいでしょう。鍋の具締め〆、2回に分けて食べることで、塩分や炭水化物の取り過ぎを抑えられます。食べ過ぎによる肥満防止にもつながりますね。
食後には生の果物を食べる
鍋を食べた後のデザートには生の果物がおすすめです。バナナやキウイなどの果物にはカリウムがたくさん含まれており、体内の塩分と結びついて体外に排出する手助けをしてくれます。体内の塩分濃度が下がると、高血圧や動脈硬化の予防につながります。
鍋を毎日食べるのは控えたほうが良い
鍋を毎日夕食に食べた場合にかかる金額、健康への影響、健康的な食べ方について解説しました。
鍋を毎日食べたからといって大幅に食費を抑えられるわけではありません。また、鍋はたっぷり野菜が取れて健康によいイメージがありますが、実は食べ過ぎると体に悪影響を及ぼす可能性もあります。もし毎日食べるとしても、健康的に食べられる方法を参考にして、工夫しながら食べるようにしましょう。
出典
株式会社ウェザーニューズ 全国6.5万人と『秋冬の鍋事情調査』を実施
株式会社マクロミル 働く大人の朝食事情についての調査(PR TIMES)
株式会社リクルート 平日のランチの実態についてのアンケート(うち有職者のランチについて集計)
総務省 家計調査報告書(家計収支編)2021年(令和3年)平均結果の概要
厚生労働省 e-ヘルスネット ナトリウム
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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