【70歳定年時代】話題の「リスキリング」と「副業」で生涯安定!? 具体的な事例も紹介
ファイナンシャルフィールド / 2023年2月25日 10時0分
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定年の年齢が延び続け、企業の雇用システムも終身雇用を前提としたものから、実力主義を背景にした能力重視のものに変わりつつあります。 そのような中、リスキリング(学び直し)が注目を浴びています。リスキリングは企業にとって重要な意味を持ちますが、これから定年を迎える世代も自らリスキリングすることで、安定した老後を過ごせるかもしれません。 本記事では、これから定年を迎える世代に向け、リスキリングの意味と、リスキリングと副業を組み合わせることで老後の安定にどう活きるのかについて解説しています。
リスキリングとは?
リスキリングとは、職業能力の再開発、再教育を意味します。近年では、企業のDX戦略において、新たに必要となる業務に対応するため、従業員がスキルや知識を改めて再取得するという意味で使われることが増えてきています。
社会人の学びというと、スキルアップやリカレント教育を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、これらとリスキリングには違いがあります。スキルアップは現在の職務をさらに高度にすることを指しますが、リスキリングは別の新しいことを学ぶイメージです。
また、リカレント教育は大学に入り直すなど、比較的自らの意思で別のスキルを身につけることを意味します。リスキリングが基本的には企業が主体となり、必要な人材を揃えるのに対し、リカレント教育は個人が主体となる点が主な違いと言えるでしょう。
中高年の個人においてはリスキリングにより老後が安定するかも
一般的に企業が主体でおこなうことが多いリスキリングですが、中高年が自らリスキリング、つまり今までと別のスキルを身につけることは、結果的に老後の安定につながる可能性があります。
例えば、リスキリングで身につけた能力で副業を始める場合などです。
60歳で定年を迎えると、年金が受け取れる65歳までの5年間は多くの人が再雇用や新しい会社に就職するなどして働きます。しかし、60歳までとは賃金が下がるケースが大半です。その中で生活を安定させるには、副業などの別軸での収入があると、生活にゆとりが生まれやすくなります。
ただ、いきなり60歳から副業を始めたとしても、今まで従事していたサラリーマンとしてのスキルだけでは仕事の幅や収入に限りが出てしまうことも大いにあるでしょう。そこで、リスキリングによって定年前からスキルを身につけ、実戦で鍛えていくことで、定年後も副業を収入の柱にできる場合があります。
リスキリングして副業する具体的な事例
リスキリングと副業を組み合わせて有効活用する事例を見ていきましょう。例えば、定年後に税理士として収入を得るため、定年前に税理士の資格を保有しているとします。
実際、定年後に開業したとして、顧客は得られるでしょうか。一概には言えませんが、例えば申告作業を依頼したい顧客が求めるのは知識と実務経験の場合が多いはずです。いくら税理士の資格を持っていたとしても、それまで全く実務経験が無ければ、仕事は思ったほどは望めない可能性があります。
そこで、リスキリングで得た資格を元に、定年前に副業をして実務経験を積む方法があります。将来を見据え、会社に頼りきりにならず、60歳前から顧客とのやり取りをトレーニングするのです。副業で広がった人脈も、後々大きな財産となるでしょう。
個人主体のリスキリングは老後の安定の一つの手段となり得る
現在は企業全体のうち99.9%で65歳までは個人が希望すれば働けます。また、27.9%の企業は70 歳までの高年齢者就業確保措置を実施済みです。とはいえ、多くの場合は定年前よりは給料は下がり、またやりがいも以前より下がる可能性もあります。
リスキリングは企業主体のイメージもありますが、個人が主体となり、新たなスキルや知識を取得し副業として訓練をすることで、定年後に企業に頼らず生きていけるかもしれません。自ら興味がある分野であれば、人生の活力にもなり得ます。
定年後は企業に頼らず生きていきたい、新しいことにチャレンジしたいと考える気持ちがあるのであれば、まずは勉強から始めてみるのもよいでしょう。
出典
厚生労働省 令和4年「高年齢者雇用状況等報告」の集計結果を公表します
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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