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納付免除ではない! 学生納付特例制度を利用したら

ファイナンシャルフィールド / 2023年2月28日 7時20分

納付免除ではない! 学生納付特例制度を利用したら

20歳になると納付義務が発生する国民年金。学生の場合は申請により一定期間年金を支払う必要はなくなりますが、これは「免除」ではありません。学生納付特例制度を利用した際の注意点をお伝えします。

学生納付特例制度とは?

日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての方に、国民年金への加入が法律で義務付けられています。国民皆年金(こくみんかいねんきん)といいます。前年の所得が一定以下の学生は、申請により在学中の保険料の納付が猶予される制度が、学生納付特例です。
 
所得基準は申請者本人(学生)のみで、128万円(令和2年度以前は118万円)+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等です。
 

学生納付特例制度を利用したら、年金が満額受け取れない?!

学生納付特例制度を利用した際の注意点は、年金保険料が「猶予」されることです。猶予とは、実行の日時を延ばすこと。年金保険料の納付を先延ばしする制度であって、免除ではありません。
 
学生納付特例制度の承認を受けた期間は、老齢基礎年金の受給資格期間には含まれるものの、年金額には反映されません。つまり、学生納付特例を利用すると満額の老齢基礎年金を受け取れない、ということです。
 
満額の老齢基礎年金が受け取れないなんて知らなかった、と驚いている方もいらっしゃるかもしれませんね。ご安心ください、老齢基礎年金を増やす方法は3つあります。
 

老齢基礎年金を増やす方法 その1「追納」

10年以内であれば、「追納」といって年金保険料をさかのぼって納付できます。追納することで、年金受給額を増やすことができます。
 
令和4年4月から社会人になった方が2年分追納する保険料月額は、令和2年度分1万6540円、令和3年度分1万6610円です。働き始めたばかりの新社会人に、保険料の追納は負担が大きいと感じるかもしれません。
 
さらに、猶予期間から3年度目以降になると、当時の保険料額に加算額が上乗せされます。収入がもう少し増えて余裕が出てきたら追納しようと思っているうちに納付額も増え、結局追納できなかったというケースもあるかもしれませんので、留意しましょう。
 

老齢基礎年金を増やす方法 その2「国民年金の任意加入」

追納期限を過ぎてしまった方は、60歳以降に国民年金の任意加入制度を利用できますので活用しましょう。
 
任意加入制度とは、満額の老齢基礎年金をもらえない人や加入期間が受給に必要な10年に満たない人が、60歳以降に保険料を納めることができる制度です。
 

老齢基礎年金を増やす方法 その3「60歳以降も厚生年金に加入して働く」

60歳以降も厚生年金に加入して働くと、老齢厚生年金に加算される額が増えます。実質的に、老齢基礎年金を増やすことと同様の効果が得られます。60歳以降も働き続ける予定の方は、学生納付特例制度を利用したのに追納してなかったと慌てる必要はないかもしれません。
 

年金記録を確認しよう

日本年金機構のねんきんネットから、年金記録が確認できます。年金保険料の納付状況や、年金見込み額の試算ができるのでぜひ活用しましょう。マイナンバーカードを持っていると、マイナポータルからねんきんネットが利用できます。
 
年金をいくらもらえるのかを知って対策することで、将来の不安が軽減し、より人生を楽しむことができるのではないでしょうか。
 
執筆者:正田きよ子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者

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