定年後の仕事が「すぐ見つかる人」と「見つからない人」の違いとは? 仕事選びのコツも紹介!
ファイナンシャルフィールド / 2023年3月13日 11時10分
現在、企業には65歳までの雇用が義務化されている一方、多くの企業では定年は60歳に設定されています。そのため、60歳で定年を迎えた後、そのまま同じ企業で働き続ける人もいれば、他の企業で一からスタートする人も少なくありません。 とはいえ、他の企業で仕事をはじめようとする人が全員希望通りに働けるわけではありません。定年後に仕事を探し、すぐ見つかる人と見つからない人が存在します。そこにはどのような違いがあるのでしょうか。 本記事では、定年後に仕事がすぐ見つかる人と見つからない人の違いや、仕事を選ぶ際のコツについて解説しています。
定年前の状況にこだわり過ぎない
いつまでも定年前の収入や仕事内容にこだわったままの人は、なかなか仕事が見つからない傾向にあります。
最近は実力主義に変わりつつあるとはいえ、多くの場合は年齢とともに年収も増加し、定年前が最も高収入となります。国税庁が公開している、毎月の給与と賞与を合わせた2021年の平均給与の年齢階層別データを見てみましょう。
50~54歳が520万円、55~59歳が529万円と全年齢の中での上位2階層であるのに対し、60~64歳が423万円、65~69歳が338万円であり、全体平均の443万円を下回ります。
定年前は役職に就き、収入も高いものの、いったん定年を迎えると現実問題として、同じ条件を求めるのは厳しいといえます。そして、いつまでも定年前と同じ状況にこだわっていると、仕事探しに苦労しやすいのは明白です。定年前に多く稼いでいたからといってもこだわらず、収入が下がっても受け入れる姿勢が大切です。
現場の能力があると勘違いしない
特に定年前に高いポストにいると、専門スキルを持っていると勘違いしている元管理職の人もいるのではないでしょうか。しかし、そういった人が同じ業種や業界の実務の仕事に応募しても採用されない場合も少なくありません。
例えば、定年前に技術職の部長をしていたとします。そういった人は、確かに統括的な立場から外注管理や製品開発の進行管理、マネジメント能力などは優れているかもしれません。
しかし、実際に自身が最新の技術力を保有しているかというと、そうではない人も多いはずです。特に役職が高くなると、部下が持ってきた提案を確認し、決裁をしていただけで、実務経験についてのスキル更新が止まっている人もいるのではないでしょうか。
企業が実践力を求め、新たな製品を開発できるような人材を求めている中、「過去に技術職の部長だった」と言っても、企業からすると「マネジメント能力はあるけど、物は作れないよね」となるわけです。
企業が求める能力を本当に自分が持っているかどうかを認識する必要があるでしょう。
経験がものをいう仕事で活躍する
定年後の仕事探しは、ここまで見てきたように過去の役職や実績にとらわれず、「なんでもできます」「なんでもやります」といった姿勢で、あまり条件にこだわらずに探すことが大切です。とはいえ、やはり過去に自分が得た経験を活かせるような仕事ができれば理想的です。
定年前までに身につけたスキルや経験の延長線上でできる仕事を探していけば、仕事自体も覚えやすく、新たな立場でも評価されやすいのではないでしょうか。
まずは働き始めることで新たなチャンスが生まれることも
定年後に限定される話ではありませんが、仕事のキャリアにおいてブランクがあることを、日本企業は嫌う傾向にあります。いったん仕事から離れてしまうと、改めて始めるのにはかなりのエネルギーを要します。定年後に働くつもりであれば、定年後1ヶ月程度休んだとしても、その後はすぐに働き始めた方が良いでしょう。
また、取りあえずはどのような仕事でも受け入れ、始めてみることが大切です。前向きに社会とのつながりを維持しながら働いていると、努力次第では自分の能力やスキルを活かせるチャンスを広げられるかもしれません。
条件にこだわらずまずは働いてみよう
定年前にどのような地位にあったとしても、別の会社で同様の待遇を受けられることはまれです。仕事をすぐ見つけようとするのであれば、定年にていったん自分の職業人生をリセットし、改めてキャリアのスタートを切るようにしましょう。
出典
国税庁 令和3年分民間給与実態統計調査-調査結果報告-
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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