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【5人に1人が認知症!?】親が認知症になると「預金が使えなくなる」って本当!?

ファイナンシャルフィールド / 2023年3月16日 11時40分

【5人に1人が認知症!?】親が認知症になると「預金が使えなくなる」って本当!?

「親には預金がたくさんあるから、認知症になったとしても金銭的には対応できるだろう」と思っていたら、それは誤解です。 実は、認知症になった口座名義人の預金については、払い出しなどの取引が制限される場合があるのです。   本記事では、認知症による口座凍結について、対処方法も含めて解説します。

65歳以上は5人に1人が認知症になる時代

「人生100年時代」となった現在において、認知症患者もまた増加しています。厚生労働省によると、2020年における65歳以上の認知症の人数は約600万人と推計されており、2025年には約700万人、約5人に1人が認知症になると予測されています。
 
認知症は決してひとごとではないことを自覚し、万が一に備えた対策を行っておくことが重要です。
 

認知症も口座凍結の対象

口座名義人が死亡した場合に「口座凍結」が行われるということは割と知られていますが、実は認知症も対象です。
 
口座凍結とは、預金口座の利用に制限がかかった状態のことを指しており、具体的には銀行窓口での各種手続き、入出金などができなくなります。ちなみに、死亡による口座凍結では全取引が停止されますが、認知症では自動引き落としや振込手続きなどは継続することが可能です。
 

口座凍結される理由

認知症による口座凍結が行われる理由は、口座名義人を守るためです。認知症によって意思判断能力が低下している状態では、人にだまされてお金を奪われる確率が格段に上がってしまいます。家族を含め、誰かに言いくるめられて預金を引き出したりすることのないよう、口座凍結によって防止します。
 

口座凍結されるのは銀行に認知症が知られてから

口座凍結が行われるのは、銀行が口座名義人の認知症を把握し、意思判断能力が低下していると判断してからです。よって、病院で認知症の診断を受けたからといって、すぐに口座凍結されるわけではありません。認知症の初期であれば、本人がそれまでと変わらずに銀行手続きを行うことが可能です。
 
また、認知症が進んだ後でも銀行に知られてさえいなければ、家族がATMを使って現金引出をすることも可能ということになります。しかし、「無断で引き出した」などと家族間のトラブルが懸念される点には注意しなければなりません。
 

認知症による口座凍結で困ること

口座凍結で最も困るのは、現金を引き出せないことでしょう。振り込みは可能でも、医療費や生活費など、どうしても現金が必要な場面は多いものです。
 
認知症は死亡まで長期に及ぶ場合も多く、その間資金を立て替えなければならない家族の負担は非常に大きいと考えられます。
 

認知症による口座凍結への対処法

認知症で口座凍結された後の対処法には、認知症になった人の代わりに成年後見人がさまざまな手続きを行うことができる「成年後見制度」しかありません。
 
認知症になる前であれば、「任意後見制度」や「家族信託」の利用も可能であり、選択肢があります。認知症対策は事前に、さらには早めに行われることをおすすめします。
 

まとめ

認知症による意思判断能力の低下を銀行が把握した場合には口座凍結が行われ、預金を自由に引き出すことができなくなってしまいます。
 
家族の負担を極力減らせるよう、万が一に備えて「任意後見制度」や「家族信託」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

厚生労働省 認知症
法務省 成年後見制度・成年後見登記制度
一般社団法人家族信託普及協会 制度の概要
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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