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会社で「メイク直し」「たばこ休憩」は給料が発生している間にやっても罪には問われない…?

ファイナンシャルフィールド / 2023年3月22日 11時10分

会社で「メイク直し」「たばこ休憩」は給料が発生している間にやっても罪には問われない…?

給料が発生している間に会社で「メイク直し」や「たばこ休憩」をしている人は珍しくないようです。当たり前のように続けている人も少なくないようですが、会社にとっては生産性の低下という不利益になる可能性も考えられます。   このような結果を生じさせかねない行為が、法律的に罪に問われることはないのでしょうか。ここではこの疑問について答えます。

会社で「メイク直し」「たばこ休憩」は常識的な範囲なら許される?

労働者には、就業時間中は職務に専念する「職務専念義務」があるため、原則として就業時間中は職務以外のことをしてはいけません。ただし、厚生労働省は「職務専念義務」について、「就業時間中の肉体的・精神的な活動すべてをその職務のためにのみ用いることが要求されているものではない」としています。
 
「職務専念義務」に反するかどうかは、職務の性質や内容、就業時間中に行った行為などをケース・バイ・ケースで判断することが一般的です。そのため、給料が発生している間の「メイク直し」や「たばこ休憩」が常識的な範囲であれば、許容される可能性もあります。
 
では、常識の範囲を逸脱した場合に、法律的に罪に問われる可能性はないのでしょうか。
 

会社で「メイク直し」「たばこ休憩」は罪に問われるのか?

給料が発生している間の「メイク直し」や「たばこ休憩」が常識の範囲を逸脱していたとしても、法律的に罪に問われることはありません。その理由は、そもそもこのような行為を罰する法律がないからです。
 
労働に関する法律には「労働基準法」があります。同法の中には労働に関するさまざまな規定がありますが、職務中に社員が職務以外の行為を勝手に行った場合の規定や罰則はありません。そのため、給料が発生している間の「メイク直し」や「たばこ休憩」が常識の範囲を逸脱していたとしても、法律的に罪に問われることはないと考えられます。
 

会社独自の罰則を受ける可能性がある

前項目で、給料が発生している間の「メイク直し」や「たばこ休憩」が常識の範囲を逸脱していたとしても、法律的に罪に問われることはないと解説しました。
 
とはいえ、会社からすれば、不利益につながりかねない常識の範囲を逸脱している行為を許すわけにはいきません。そのため、就業規則で独自の罰則を設けている会社も少なくないようです。主な罰則には、次のようなものがあります。
 

・賃金の減額

民法第624条では「労働者は、その約した労働を終わった後でなければ、報酬を請求することができない」と規定されています。つまり、「働いた分は受け取れて、働かなかった分は受け取れない」ということです。
 
この解釈を「ノーワーク・ノーペイの原則」と呼びます。当原則に沿った罰則が就業規則に明記されていると、給料が発生している間に「メイク直し」や「たばこ休憩」をしていた時間の賃金が減額される可能性があります。
 

・懲戒解雇

就業規則に「職務状況が著しく不良で、改善の見込みがなく、労働者としての職責を果たし得ないときは懲戒解雇とする」といった旨の規定があれば、最悪の場合は解雇されるかもしれません。
 

必ず就業規則を確認しておこう

給料が発生している間に「メイク直し」や「たばこ休憩」をしていても、法律的に罪に問われることはありません。そもそも、そのような行為を罰する法律がありませんし、常識的な範囲であれば認められる可能性も高いからです。
 
ただし、会社が就業規則に独自の罰則規定を設けている場合は、その限りではありません。給料の減額や懲戒解雇の可能性もあるため、必ず就業規則を確認しておきましょう。
 

出典

e-GOV 労働基準法
e-GOV 民法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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