【医療費控除】レシートは捨てないで!「交通費」「風邪薬」も控除の対象になる? 意外なアレコレを紹介
ファイナンシャルフィールド / 2023年3月24日 10時30分
確定申告の大きなポイントとなるのが医療費控除。自分は対象になるのかと、申告を準備する時期になると気になる人も多いのではないでしょうか。 そこで本記事では医療費控除の基本から解説し、特に、意外と見落としがちな対象経費についてもお伝えします。申告時期の間際になってから焦らないために、来シーズンの確定申告に向けてコツコツと準備を進めたい派の人はぜひ参考にしてくださいね。
医療費控除とは?
まず始めに、医療費控除の基本について解説します。医療費控除とは所得税の申告の際に利用できる控除です。国税庁の発表から大切なポイントを挙げると、以下のとおりになります。
・申告する年の1月1日~12月31日までに支払った医療費が対象
・自分もしくは生計を同じくする家族のために支払った医療費が対象
・支払った医療費の額が一定額を超えたときに所得税が控除される
なお医療費控除が発生する医療費の金額のラインは、以下のとおりです。
・総所得金額等が200万円以上の人:医療費が総額10万円を超えたら医療費控除の対象になる可能性がある
・総所得金額等が200万円未満の人:医療費が総所得金額の5%を超えたら医療費控除の対象になる可能性がある
ただし生命保険・健康保険・一時金などで補てんされる金額がある場合は、差し引く必要があります。医療費総額から、これらの補てんされた額を差し引いたうえで、上記の金額ラインを超えたら医療費控除の対象になる可能性があると考えられます。
医療費控除の対象になる経費とは
一般的に医療費といわれている費用でも、医療費控除の対象になるものと、そうでないものがあります。大きな区分方法としては、医療費控除の対象となる医療費の判断は、症状がある病気の治療に使われたかどうかが判断基準になります。
しかしこれだけでは具体的なイメージがしづらいため、以下で代表的な対象費用・対象にならない費用を解説します。
医療費控除の対象になる費用の代表例
代表的な対象費用を挙げると、以下のとおりです。
・医師や歯科医に支払った診療代
・治療のための指圧や柔道整復師などへの施術代
・出産費用
・通院に必要な交通費(公共交通機関運賃、公共交通機関を使えない状態でのタクシー代、など)
・入院の部屋代や食事代
・医薬品の購入代
このように診療・治療・療養に関して使ったと明確に示せる医療費は、医療費控除の対象となっています。
医療費控除の対象にならない費用の代表例
一方で対象にならない費用の代表例も見ていきましょう。
・整形手術費用
・健康診断費用(ただし診断の結果、重大な疾病が発見された場合は治療に先立つ診察だったと判断されるため、対象費用になる)
・自家用車で通院した場合のガソリン代
・入院の際に自己都合で利用した差額ベッド代
・治療目的でないマッサージ代
このように直接的に診療・治療・療養を行うために必要だったと言いにくい費用は、医療費控除の対象になりづらいと考えてよいでしょう。
これも対象になる! 意外と見落としがちな医療費控除の対象費用を紹介
さてここまでは医療費控除全般の話をしましたが、確定申告の期限間近になってくると、医療費控除を受けられるラインを超えるかが気になるもの。
そこで意外と対象になる費用についてピックアップして紹介します。ついつい見落として医療費控除に含めないまま確定申告を終えてしまう人が多い費用なので、ぜひ参考にしてください。
・家族分の医療費
・ドラッグストアなどで購入した風邪薬や胃薬
・通院に使ったバス代や電車代
・病気が見つかった際の人間ドックや健康診断費用
・子どもの不正咬合の歯科矯正費
・レーシック手術の費用
上記のような家族分の医療費や、病院以外でかかった費用はうっかり見落としてしまいがちです。これらの費用を見落としたせいで、医療費控除を受ける機会を逃してしまったら残念です。そのような事態にならないために、思い当たるレシートや領収書は専用の箱や封筒に入れて保管することをおすすめします。
出典
国税庁 No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
国税庁 医療費控除の対象となる医療費
執筆者:橋本華加
2級ファイナンシャルプランニング技能士
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