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国民年金は「10年」で元が取れる?「繰上げ受給」や「繰下げ受給」の場合も解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年3月30日 2時20分

国民年金は「10年」で元が取れる?「繰上げ受給」や「繰下げ受給」の場合も解説

国民年金は20歳以上60歳未満であれば、加入が義務付けられています。そして、年金を受け取るためには、原則20歳から60歳までの期間に保険料を納付する必要があります。それでは、国民年金を受け取る際に、何歳で元を取れるのでしょうか?   そこで本記事では、国民年金は何歳で元を取れるのかについて、解説していきます。

国民年金の保険料

国民年金は20歳以上60歳未満であれば加入する義務があり、保険料を納付しなければいけません。60歳以上でも一定の要件を満たすと、任意加入することができます。
 
保険料納付の対象となるのは、第1号被保険者と任意加入者です。会社員や公務員などの第2号被保険者や、第2号被保険者に扶養されている第3号被保険者は、厚生年金保険料とまとめて支払っているので、自身で国民年金保険料を納める必要はありません。
 
国民年金の保険料は、令和4年度については月額1万6590円です。
 

国民年金保険料は累計でいくら支払うことになる?

国民年金保険料を毎月1万6590円納付した場合、年間で19万9080円を支払うことになります。そして、20歳から60歳までの期間、満額で納付した場合、796万3200円と、約800万円の保険料を納付する必要があります。
 

受け取れる年金額

国民年金は、原則として65歳から受け取れるようになります。20歳から60歳までの期間を満額で納付した場合は、令和4年度は77万7800円を受給可能です。
 
77万7800円を毎年受け取ると、累計額は5年目で388万9000円、10年目で777万8000円となります。納付した保険料の累計額と比べると、65歳で受け取る場合は約10年で元が取れるといえるでしょう。
 

60歳から「繰り上げて」受け取る場合

公的年金は60歳から繰り上げて受給することも可能です。60歳から年金を受け取る場合は、満額から24.0%減額されます。つまり、77万7800円×24.0%なので、18万6672円の減額です。受け取れる年金額は59万1128円となります。
 
そのため、受け取れる年金の累計額は、5年で295万5640円、10年で591万1280円、13年で768万4664円です。60歳から13年後なので、73歳ごろに元を取れるようになります。65歳から年金の受け取りを開始する場合と比べて、2年ほど早く元を取れることがわかりました。
 

75歳から「繰り下げて」受け取る場合

公的年金は65歳以降に繰り下げて受給することもできます。75歳まで繰り下げると、満額から84.0%増額されます。増額される金額は65万3352円です。受け取れる年金額は143万1152円となります。
 
累計額は5年で715万5760円、6年で858万6912円です。年齢では、80歳から81歳ごろに元を取れる計算になります。年金の受け取り開始の日からは5年から6年の間で元を取れますが、元を取れる年齢は遅くなってしまいます。年金の繰り下げをする場合は、早く亡くなってしまうと元を取れなくなってしまうので、注意してください。
 

基本的には75歳ごろに元を取れる


本記事では、国民年金は何歳で元を取れるのかについて、解説してきました。計算の結果、国民年金は73歳ごろに元を取れます。73歳よりも早く元を取りたいと考えている場合は、繰上げ受給も検討してください。
 
また、年金を多く受け取りたい場合は、年金の繰り下げも考えましょう。ただし、年金の繰り下げは早く亡くなってしまうと元を取れなくなってしまうことも理解しておいてください。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
日本年金機構 年金の繰上げ受給
日本年金機構 年金の繰下げ受給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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