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60歳以上で「貯蓄2000万」の人は何割?老後2000万問題の現実を見る

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月1日 3時30分

60歳以上で「貯蓄2000万」の人は何割?老後2000万問題の現実を見る

「老後2000万円問題」という言葉が聞かれるようになったことで、老後の生活に不安を抱く人は多いようです。同時に、節約や投資に興味を持ち始めた人も少なくないでしょう。では、現在の日本で実際に、貯蓄が2000万円以上ある人はどの程度いるのでしょうか。   本記事では、特に60歳以上の世帯に着目し、金融資産額や老後2000万円問題の現実について触れていきます。

60歳以上の世帯で金融資産が2000万円以上の割合

金融広報中央委員会では「家計の金融行動に関する世論調査」を実施しています。令和4年分の同調査結果によると、すべての世帯において金融資産保有額が2000万円以上ある世帯は、全体の23.1%となっています。世帯主が60歳代の世帯のうち、金融資産保有額が2000万円以上ある世帯は35.7%、70歳代の世帯では34.5%です。60歳以上の世帯では、およそ30%が2000万円を超える金融資産を持っていることになります。
 
ちなみに、世帯主が60歳代の世帯のうち、金融資産保有額が3000万円を超える世帯は25%です。同じく、70歳代の世帯では22.5%となっています。
 

・単身世帯と2人以上世帯の金融資産について(60歳以上)

金融広報中央委員会の令和4年分の「家計の金融行動に関する世論調査」の結果では、単身世帯と2人以上世帯、それぞれのデータも公表されています。これによると、60歳代の単身世帯のうち、金融資産保有額が2000万円を超える世帯は33.2%、70歳代の単身世帯では33.9%となっています。
 
2人以上世帯については、世帯主が60歳代の世帯のうち、金融資産保有額が2000万円を超える世帯は36.7%、同じく70歳代の世帯では34.8%という結果でした。2人世帯の方がやや金融資産保有額は多いものの、そこまで大きな差はないことが分かります。
 

60歳以上がいる世帯の金融資産の平均値と中央値

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」では、金融資産保有額の平均と中央値も調査しています。世帯主が60歳代の世帯の金融資産保有額の平均は2217万円で、中央値は1112万円です。また、世帯主が70歳代の世帯の金融資産保有額の平均は2257万円で、中央値は1150万円です。一部の富裕層が平均を引き上げているため、中央値は平均の半分ほどとなっています。
 

データからみる老後2000万円問題の現実

老後2000万円問題は、大まかに表現すると、老後に2000万円ほどが必要になるという話です。しかし、60歳以上がいる世帯で、金融資産保有額が2000万円を超える世帯は30%ほどです。現金での貯蓄額となれば、さらにその割合は減るとみられ、多くの世帯では、老後に安心して暮らせない可能性があることが分かります。
 
生活水準は人や世帯ごとに異なるため、必ずしも老後に2000万円なければ暮らしていけないというわけではないでしょう。とはいえ、人生100年時代ともいわれていることから、多くの人にとって人ごとではありません。できる限り早い段階で節約や貯蓄、投資への意識を高め、実行へと移す必要がありそうです。
 

60歳以上で貯蓄が2000万円以上ある人は少数派

年齢を重ね、子育てやローンの支払いなどが一段落すると、徐々に貯蓄が増えていきます。それでも、60歳以上で金融資産が2000万円を超える世帯は決して多くはありません。ゆとりのある老後を目指すのであれば、早い段階から貯蓄や投資などを積極的に行う必要があります。今後は、公的年金だけでは生活が困難な時代になるとも予測されています。老後2000万円問題を解決するには、個人の意識と行動が何よりも重要となりそうです。
 

出典

金融広報中央委員会 令和4年(2022年)家計の金融行動に関する世論調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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