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否定的な人が多い年金の「繰上げ受給」、本当に損だけなのか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月1日 23時10分

否定的な人が多い年金の「繰上げ受給」、本当に損だけなのか?

原則65歳から受給することができる年金。繰上げ受給を選択すれば、60歳からもらうことが可能ですが、早くもらえばもらうほど年金額は減ってしまうというデメリットがあります。そのため、繰上げ受給をすることに否定的な方が多いです。しかし、本当に損だけなのでしょうか。   そこで、本記事では、年金の繰上げ受給のメリット面を解説。あわせて、繰上げ受給の仕組みも紹介していきます。

繰上げ受給とは?

原則として年金は65歳になってからの受給です。しかし、繰上げ受給を選択することで、60歳から65歳になるまでの間に年金を受け取ることができます。デメリットは早く受け取った分、年金額が減ってしまうことです。減額率は1ヶ月当たり0.4%で、最大24%になります。減額率の計算式は「0.4%×繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数」になります。ただし、昭和37年4月1日以前生まれの場合、減額率は1ヶ月当たり0.5%で、最大30%です。減額率の計算式は「0.5%×繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数」となります。繰下げ受給の請求を行った日の翌月分から年金をもらうことができます。
 
繰上げ受給するときの注意点は、いったん請求すると、取り消しができないことです。一度決まった年金額は一生涯、変わることはありません。そのため、年金額を増やすために任意で国民年金に加入したり保険料の追納をしたりすることができなくなります。
 
また、持病がある人も要注意です。というのも、繰上げ受給の後に病気によって障害を負ってしまった場合、障害基礎年金を請求できなくなってしまうからです。さらに、国民年金の寡婦年金をもらっている人は、繰上げ受給をした時点で寡婦年金の権利がなくなります。雇用保険の基本手当や高年齢雇用継続給付をもらっている人も、老齢厚生年金の一部または全部の年金額がもらえなくなるのです。繰上げ受給は年金額が減るだけでなく、こうしたさまざまな権利も失います。自分自身に不利益になることはないか、よく確かめてから繰上げ受給を申し込むようにしましょう。
 

繰上げ受給のメリットとは?

繰上げ受給のメリットは、60歳から年金がもらえることです。通常は65歳からの支給のため、5年も早いスタートになります。なかには、60歳で会社を退職して仕事がなくなってしまう人もいるでしょう。たとえそのまま会社で働き続けることができたとしても、60歳以降は給料が下がってしまうかもしれません。そのようなとき、繰上げ受給をすれば、足りない分の生活費を補うことができます。
 
また、早く亡くなってしまった場合、繰上げ受給したほうが年金額の合計では多くもらえることもあります。必ずしも繰上げ受給することは、損なことばかりではないのです。
 

60歳時点で無職や給料減額の場合は繰上げ受給もあり

年金は原則65歳からの受給です。しかし、繰上げ受給を選択すれば、60歳から65歳になるまでの間に年金を受け取ることができます。人によっては、60歳以降仕事がなくなったり給料が減ったりする人もいるでしょう。そのような場合、繰上げ受給によって生活費を補うことができます。繰上げ受給をする場合の注意点を踏まえて、検討してみてはいかがでしょうか。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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