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パパが育休を取得しない理由は「収入を減らしたくない」から? 制度によっては月給の「実質80%」ほど支給される?

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月2日 10時30分

パパが育休を取得しない理由は「収入を減らしたくない」から? 制度によっては月給の「実質80%」ほど支給される?

育児休業は母親と父親の両方が取得できますが、父親の取得率は低いようです。さまざまな理由があって取得しないことを選択しているようですが、その主な理由は何でしょうか? また、育児休業を取得することで得られるメリットも気になるところです。   本記事では、父親の育児休業の現状について解説するとともに、育児休業を取得するメリットについて紹介します。

父親の育児休業取得率は13.97%

厚生労働省の「育児・介護休業法の改正について~男性の育児休業取得促進等~」では、育児休業の取得率が公表されています。母親の育児休業取得率は2021年度時点で85.1%でした。しかし、父親の育児休業取得率は13.97%です。政府の目標は2025年に30%にすることなので、まだ差があることが分かります。
 

育児休業を取得しなかった主な理由

父親が育児休業を取得しなかった主な理由としては、「会社で育児休業制度が整備されていなかったから」が21.3%、「職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気だったから、または会社や上司、職場の育児休業取得への理解がなかったから」が27.3%、「収入を減らしたくなかったから」が41.4%となっています。
 
特に、収入を減らしたくないという理由で育児休業を取得しなかったことが多いようです。
 

育児休業を取得するメリット

確かに育児休業を取得することで収入は減ってしまいますが、育児休業を取得するメリットも多いです。例えば、「育児休業給付金」、「出生時育児休業給付金」、「社会保険料の軽減」などがあげられます。
 

「育児休業給付金」

育児休業給付金は、子どもが1歳になるまでの期間、養育するために育児休業する場合に受け取ることができる給付金です。育児休業給付金および出生時育児休業給付金の支給日数の合計が180日までは休業開始時の賃金月額の67%相当額を受け取ることができます。
 
例えば、休業開始時の賃金月額が30万円の場合は、20万1000円です。180日を超えると50%相当額になるので注意しましょう。また、180日までの67%相当額については、夫婦それぞれで対象となります。そのため、夫婦あわせて360日分が67%相当額の給付金の対象です。
 

「出生時育児休業給付金」

育児休業給付金は1歳になるまでの期間について給付金を受け取ることができますが、基本的には1歳を超えると給付は止まってしまいます。しかし、2022年10月からは「産後パパ育休」として、出生時育児休業給付金を受け取ることができるようになりました。出生時育児休業給付金についても、休業開始時の賃金月額の67%相当額が給付されます。
 

「社会保険料」の軽減

産前産後休業中、育児休業中、産後パパ育休中については、健康保険料や厚生年金保険料などの社会保険料の支払いが免除されます。しかし、申請をする必要があることに注意しましょう。
 
雇用保険料についても免除の対象となりますが、勤務先から給料を受け取らない場合に限ります。給料が発生している場合は対象とならないので、注意しましょう。
 

社会保険料が免除されるので、実質的な収入は80%ほどある

育児休業給付金や出生時育児休業給付金は、休業開始時賃金月額の67%相当額を受け取ることができますが、収入が下がってしまいます。このことが育児休業を取得しない大きな理由となっていることが分かります。しかし、社会保険料が免除されるので、実質的には休業開始時の賃金月額の80%ほどが支給されることになります。
 
前述のように、休業開始時の賃金月額が30万円の場合は24万円です。育児休業を取得したとしても、実質的な収入の差はそれほど大きくないといえます。パパも育児休業を取得してみましょう。
 

出典

厚生労働省 育児・介護休業法の改正について ~男性の育児休業取得促進等~
厚生労働省 育児休業、産後パパ育休や介護休業をする方を経済的に支援します
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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