「ゴミ捨ては新卒の仕事」と言われています…みんなで当番制にすればいいと思うのですが、これが普通なんでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2023年4月3日 2時20分
新卒として就職した職場で「ごみ捨て」を命じられるケースがあります。自分ばかりが毎日行っているうちに不満が募り、自分以外も含めた当番制にしてほしいと考えることもあるでしょう。他の雑用に関しても、新卒に任せることは暗黙のルールになりやすいです。 本記事では、このような状況に着目し、状況の改善に必要な知識や取り組みを紹介します。
ごみ捨てを新人が担当する妥当性
重要な前提として、職場のごみ捨てを新人に担当させても「違法ではない」ことを理解しておきましょう。ただし、「ほかの仕事を一切させないなど、精神的に追い詰める状況」ならパワハラに該当します。
しかし、業務の一環として常識の範囲内で命じるなら問題はありません。普通とはいわないまでも、「理不尽な扱いではない」ということです。基本的に、生産性の高い仕事をこなす社員と比べて、できる仕事が相対的に少ない新卒に雑用を任せる判断には妥当性があるといえるでしょう。
とはいえ、職場は皆で使用するものなので、新卒だからという理由だけで自分だけが毎日ごみ捨てを強いられるのは納得ができないかもしれません。
そのため、我慢できる範囲であれば、実直にこなして誠実さや真面目な姿をアピールできるという捉え方もあります。とはいえ、これはあくまでも一般論であり、実情は職場や本人の能力などによって違います。“暗黙のルール”になっていることでも、うまく働きかけることで現状を変更できる可能性はあるでしょう。
暗黙のルールに不満がある場合
暗黙のルールに「不満」があるからといって、それを無視すると職場で問題視されかねません。ごみ捨てを独断でやめると、上司や先輩社員から注意を受けることになるでしょう。ごみが職場に蓄積することで、社員の健康や通行の障害になるなど衛生的で安全な職場環境の維持に支障が生じる恐れもあります。
現状を変えたいなら、暗黙のルールが不適切だと思う合理的な理由を述べて、改善に向けて「相談」することが大切です。
改善に向けて新卒ができること
変更を求めても暗黙ルールが継続しそうなら、信頼できる先輩社員を頼るという手もあります。新卒の言葉に聞く耳を持たない上司でも、先輩社員が説明すれば、対応を考えてくれるケースもあるでしょう。
また、自分以外にも新卒がいるなら、どのように考えているのか話を聞くと参考になります。もし同じ不満を持っているなら、一緒に訴え掛けたほうが大切な問題として認識してもらいやすいです。このようにアプローチを工夫することで、改善を促せる可能性が高まります。
なお、パワハラと思えるぐらい扱いがひどいなら、労働局などの社外機関に相談するという方法も残されています。とはいえ、やはり職場で話し合って解決し、全員が納得できる形に落ち着かせることが一番です。日ごろから積極的にコミュニケーションをとっていると、うまく共感を得るためのコツをつかみやすくなります。
変更を希望するなら職場全体のテーマとして考えよう!
新卒にごみ捨てを任せることは違法ではなく、妥当性があるケースも多いです。
とはいえ、新卒としては、暗黙のルールに従い続けることが正解とは限りません。適切だと思えないなら、理由を論理的に説明することで、変更してもらえる見込みもあります。
自分だけでなく、職場全体のテーマとして改善を試みるスタンスで臨みましょう。
出典
厚生労働省 職場におけるハラスメントの防止のために(セクシュアルハラスメント/妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント/パワーハラスメント)
厚生労働省・茨城労働局 職場でつらい思いしていませんか?
厚生労働省 個別労働紛争解決制度(労働相談、助言・指導、あっせん)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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