40代！ミドル転職で年収は上がる？それとも下がる？

低迷する日本の経済、生活環境の大きな変化のなかで、将来への不安を抱いている40代は少なくありません。　   仕事人生の後半戦で一発逆転を狙うには「転職」も選択肢になりえます。とある調査によると、40代のミドル転職で年収アップするケースが増えているのだとか。その実情や年収アップのポイントを解説します。

転職後に年収アップするミドルが増加している！？

多くの日本企業が人事・賃金制度を年功序列から成果主義へシフトするなか、現状を打開するために「転職」を検討するミドル世代が増えています。しかし「40代にもなって転職して大丈夫？」「年収が下がってしまうのでは？」と心配する方も。
 
エン・ジャパン株式会社が転職コンサルタント232人を対象にした「ミドルの転職後の年収」調査（2023年度版）によると、84％が「人材紹介サービスを通じたミドルの転職は年収が上がるケースが多い」、40％が「コロナ禍前と比較して、転職後に年収が上がるミドルが増加している」と回答しました。
 
まだまだ働き盛りの40代、転職で年収アップを狙うのは決して「無理な話」ではありません。
 

40代の年収は「今」のパフォーマンスで決まる！

今までの日本では「年功序列」が一般的であったため、若いうちは給料を抑えて、30代後半から40代のミドルになると年収が上がるようになっていました。しかし近年では、経済の停滞や終身雇用の崩壊により、パフォーマンスの低いミドルに高い年収を払うような余裕のある企業は減っているのが実情です。
 
つまり、40代が転職で年収を上げるには、「今」のパフォーマンスを正当に評価される必要があるといえます。
 
例えば、40代の転職者で評価されやすいのは、マネジメント経験です。大人数の部署を管理した経験のあるミドルは、転職後に年収アップしやすいといわれています。
 
また、競合性の低い専門性を持つ40代に関しても「若手にスキルを引き継いでほしい」と考える企業は多くあります。
 

今すべきことは「転職」ではなく「市場価値」を知ること

では「今すぐ転職すれば年収が上がるのか」といわれると、必ずしもそうではありません。
 
例えば「今の年収は900万円くらいだから、どうせなら転職で1000万円を目指したい」というのは甘い考えです。評価されるのは、今の年収・立場ではなく「経験やスキルを、その会社でどのように生かせるか」だからです。
 
そこで、今勤めている会社を辞める前に、まず、自分の市場価値を知る必要があります。自身の経験やスキルが必要とされているかを知る方法は、主に以下の三つです。
 
・転職活動をしてみる
人材紹介会社に登録し、希望の年収を提示して反応があるか確かめます。
 
・職務経歴書を書いてみる
今までの仕事を振り返ることで、アピールできることや、キャリアで足りないことが可視化されます。
 
・副業をしてみる
副業が許されている場合は、本業に近い副業をしてみて、その評価を確かめます。
 
自分自身の市場価値を正確に知ることで、転職後に年収が上がるか下がるかの目安が分かるでしょう。
 

40代はまだまだ働き盛り！ 仕事人生の後半戦に向けて準備しよう

自分の市場価値を把握して、足りない部分が多いとしても、諦めることはありません。確かに、今までの経験やビジネススキルは重要です。しかし、それらに加えて「固定概念にとらわれない柔軟な思考」「リスキリングなどの学び直しや自己研さんができること」も大切な評価ポイントとしてみられています。
 
40代はまだまだ働き盛りです。仕事人生の後半戦に向けて、しっかりと準備していきましょう！
 

出典

エン・ジャパン株式会社　転職コンサルタント232人が回答！「ミドルの転職後の年収」調査 （2023年度版）
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部