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「ミニ保険」って何? その特徴と安易な加入はおすすめできない理由を解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月4日 9時20分

「ミニ保険」って何? その特徴と安易な加入はおすすめできない理由を解説

「ミニ保険って保険料が安くて種類も豊富って聞いたけど、よく分からない」と思われる方は多いのではないでしょうか?   ミニ保険とは、一般の保険会社とは異なる会社が、短期間・少額保障の商品を引き受ける保険のことをいいます。生命保険や損害保険と同じような保障のものや、消費者のニーズに合わせた商品などさまざまなものがあり、保険料も割安のため、お得なイメージを持っている方も多いでしょう。   この記事では、ミニ保険のメリット・デメリットについて解説します。ぜひご参考にしてください。

ミニ保険とは

ミニ保険とは、別名を「少額短期保険」といい、保険金額が一般の生命保険や損害保険よりも少額で、期間が1年または2年以内の保険のことを指します。
 
一般の生命保険や損害保険と違い、商品内容が時代のニーズにマッチしたユニークなものが多く、加入のタイミングや条件も比較的緩やかなところが大きな特徴です。
 

ミニ保険はまだそれほど認知されていない

マイボイスコム株式会社が2021年8月に「少額短期保険(ミニ保険)に関する調査」(調査対象:「MyVoice」のアンケートモニター1万98名)を実施したところ、ミニ保険の認知率は約25%と、4人のうち1人あたりにしか知られていないことが分かりました。
 
内訳は「どのようなものか知っている」が7.0%、「名前を聞いたことはあるが、どのようなものか知らない」が18.2%という結果になっています。
 
上記調査でミニ保険を知っている人のうち、加入者の多いミニ保険は上位から順に「ペット保険」、「家財保険」、「医療保険」、「死亡保険」です。
 
近年は「ペット保険」のように、一般の生命保険会社や損害保険会社では扱いづらい商品がミニ保険として格安の保険料で販売されており、今後もニーズが高まっていくと予測されます。
 

ミニ保険の保険金額

ミニ保険の保険金額は上限が設定されています。
 

●死亡保険…300万円以下
●医療保険(入院などした場合)…80万円以下
●疾病等を原因とする重度障害保険 …300万円以下
●傷害を原因とする特定重度障害保険…600万円以下
●傷害死亡保険…300万円以下
●損害保険…1000万円以下
●低発生率保険…1000万円以下

 
これらは重複して加入することは可能ですが、合計で1000万円が上限額になるため、
高額な保障に加入することはできません。
 

ミニ保険のメリット

ミニ保険のメリットをご紹介します。
 

保険料が安価

ミニ保険は一般の生命保険や損害保険と違い、保険期間や保険金額が制限されているため、保険料を低価格で抑えられます。
 

日常生活で必要な保障が得られる

上記でご紹介した「ペット保険」のように、ペットの病気・けがによる治療費の補填をする保険や、「スマホ保険」のような、スマホ故障時の修理や交換費用の補填をする保険があります。
 
一般の保険では扱いづらい、日常生活に密接に関わる事象について、細やかなサービスが用意されているのがメリットです。
 

短期間だけ加入できる

一般の保険ではほとんどの場合、長期間の保険期間が設けられているため、支払う保険料が多くなります。一方、ミニ保険は保険期間が1年または2年に設定されているため、短期間だけ補償が欲しいときに加入できるのがメリットです。
 

ミニ保険のデメリット

ミニ保険のデメリットをご紹介します。
 

生命保険料控除が適用されない

一般の生命保険では、支払った保険料について生命保険料控除が受けられますが、ミニ保険で支払った保険料は生命保険料控除の対象外となるため、確定申告や年末調整で税額の控除を受けられません。
 

解約してもお金は返ってこない

ミニ保険は保険料の安さがメリットの1つですが、払い込んだ保険料は「掛け捨て」になるため、ミニ保険を途中で解約しても解約返戻金などを受け取ることはできません。
 

保険業者が破綻しても契約者は保護されない

ミニ保険は「契約者保護機構」の保護対象になっていません。
 
契約者保護機構とは、万が一、保険会社が破綻した際に、保険金の一部支払いや保険の移行を手伝う団体です。
 
一般の生命保険会社や損害保険会社は、法令により契約者保護機構に保護されますが、ミニ保険は契約者保護機構の対象ではないため、保険会社が破綻しても、契約者にはその分の補償がされません。
 

まとめ

ミニ保険の特徴やメリット・デメリットを解説しました。安い保険料で必要な保障を短期間だけ用意できるのは大きなメリットですが、上限金額が1000万円に設定されているため、万が一のときの保障としては不十分です。
 
さらに、生命保険料控除や解約返戻金がなく、保険会社が破綻しても契約者が保護されないというデメリットがあります。ミニ保険への加入は、メリットだけでなくデメリットも判断材料に入れて検討しましょう。
 

出典

マイボイスコム株式会社 少額短期保険(ミニ保険)に関する調査

一般社団法人日本少額短期保険協会 少額短期保険業とは
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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