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子どもが友だちの「ゲーム機」を壊してしまいました。「個人賠償責任保険」の対象になりますか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月5日 10時30分

子どもが友だちの「ゲーム機」を壊してしまいました。「個人賠償責任保険」の対象になりますか?

日常生活において、物の破損や事故などのトラブルは、予期せぬ時に起きてしまいがちです。そんなリスクに備える個人賠償責任保険という保険をご存じでしょうか。   本記事では、個人賠償責任保険とはどんな時に使える保険なのか、子どもが友だちのゲーム機を壊してしまうというトラブル例を用いて解説します。また保険の加入を判断する基準についても触れますので、万が一に備えていたい人はぜひ参考にしてください。

個人賠償責任保険の特徴と補償対象になる範囲とは?

まず、個人賠償責任保険とはどのような保険なのか、大まかな特徴と補償対象の範囲をみていきましょう。
 

個人賠償責任保険の特徴

個人賠償責任保険とは、日常生活における自身の過失によって民事上の損害賠償責任が発生してしまうケースに備える保険です。例えば、過失によって他人にけがをさせてしまったり、他人の所有物を壊してしまったりした場面などが考えられます。
 
個人賠償責任保険は、火災保険や自動車保険などの特約として加入できる場合が多く、保険加入者のみではなく生計を共にする同居親族を対象にする内容が一般的です。さらに保険料が掛け捨てで月々1000円未満から加入できるものが多いため、入りやすくて続けやすい保険ともいえるでしょう。
 

個人賠償責任保険がカバーできる範囲

個人賠償責任保険の補償対象になるかどうかは、賠償責任が発生したのが「日常生活」における「個人の過失」が原因であるかがポイントです。例えば、以下のようなケースは個人賠償責任保険の補償対象になることが多いといえます。
 

・飼っているペットが他人にけがをさせてしまった
・家族や自身が買い物中に誤って商品を落として壊してしまった
・家族や自身が他人の車に誤ってキズをつけてしまった
・家族や自身が自転車で他人にけがを負わせてしまった
・マンション自室のベランダからうっかり物を落下させて通行人にけがをさせてしまった

 
一方、以下のようなケースは、個人賠償責任保険の対象外となることが多いといえます。
 

・ケンカによって他人にけがを負わせた(故意であるため)
・業務中に誤って店の備品を壊してしまった(業務中であるため)
・同居家族に誤ってけがをさせてしまった(請求元が親族であるため)

 
以上が一般的な対象範囲の解釈となります。補償内容は各社によって異なる可能性があるため、契約時は不明点がないように必ず事前に確認しましょう。
 

子どもが友だちのゲーム機を誤って壊してしまった場合、個人賠償責任保険は使える?

今回のテーマとしている「子どもが友だちのゲーム機を誤って壊してしまい、弁償するケース」について解説します。結論としては、このケースの場合は契約している個人賠償責任保険の内容によって、補償の対象になるかどうかが分かれます。
 
見るべきポイントは、保険の補償に「他人から借りた物に対する損害賠償責任を含んでいるかどうか」です。
 
もともと個人賠償責任保険は「他者が管理している所有物を損ねてしまった場合」に補償される保険と考えられるため、他人から借りた物は「借りている期間は借りた人が適切に管理する責任がある」と判断され、補償の範囲外でした。
 
そのため、他人から借りた物に対する損害賠償責任に対する補償をプラスするためには「受託品賠償責任補償」と呼ばれる特約を別途付ける必要があり、特約をつけていない場合は補償の対象外となります。
 
しかし昨今の保険ニーズの変化から、初めから受託品賠償責任補償の内容を組み込んだ個人賠償責任保険のプランも増えてきています。つまり、テーマとしたケースが補償対象になるかどうかは保険内容によりますので、既に契約中の人は一度確認してみるとよいでしょう。
 

個人賠償責任保険に加入するかどうかを判断するポイントは?

ここまで個人賠償責任保険について解説しましたが、実際のところ保険が自分にとって必要かと悩む人も多いと思います。そこで加入を検討する上で考えたいポイントについて解説します。
 

・起きる可能性はとても低いが、多額になる可能性がある賠償責任のリスクをカバーする必要があるか
・家族全員のリスクをカバーする必要があるか
・加入期間と保険料負担のバランスは適切か

 
個人賠償責任保険の加入を考えるうえでは、人をトラブルに巻き込んで死亡させたり後遺症を負わせてしまったりするなどの「多額の賠償金が必要になるリスク」を主軸に、加入期間や保険料とのバランスで判断していくのがおすすめです。ゲーム機や家具などの「何とか払えるレベルの賠償金が発生するリスク」は、保険がなければ貯金で対応できます。
 
加入前には補償の対象となる範囲や補償内容をしっかりと読み込み、納得のいく内容であることを必ず確認してください。
 
執筆者:橋本華加
2級ファイナンシャルプランニング技能士
 

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