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老後は働くと「年金が減る」!? 定年後に働くメリット・デメリットを解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月8日 23時40分

老後は働くと「年金が減る」!? 定年後に働くメリット・デメリットを解説

日本では、多くの場合60歳で定年となり、ここで社会人生活の一区切りになります。その後、再就職や再雇用で働き続ける人と、働かずに老後の生活を楽しむ人に分かれることでしょう。   定年後も働き続けることで安定した収入を得ることもできますが、一方で年金を満額受給できなくなる可能性があります。本記事では、定年後も働くことによるメリットとデメリットを紹介します。

定年後に働くメリット

まずは、定年後に働くメリットについて説明します。
 

安定した収入を得ることができる

現在の年金受給開始は原則65歳からのため、60歳で会社を辞めてしまうと受給開始まで「5年の空白期間」が生じます。そのため、現役時代にかなり蓄えがないと5年間働かずに生活していくことは困難でしょう。
 
「年金の繰上げ受給」制度を使って60歳から受給を開始することもできますが、生涯に受け取る金額が減ってしまうため、特別な事情がない限り安易に繰上げ受給制度を使うことは控えた方がいいでしょう。
 
また、老後に豊かな暮らしをする場合、平均で「月37.9万円必要」とされています。さらに、最低限の暮らしを行うためには平均で月23.2万円必要とも言われています。現役時代に夫婦共働きだった場合、年金の平均支給額は男性が17万1305円で、女性が10万8813円のため、合計で28万118円になります。最低限の暮らしはできますが、豊かな暮らしをするには少し足りない額です。
 
年金を受け取るまでの生活費の工面や、老後資金の補てんを目的に働くことで、将来の家計にゆとりを持たせることができます。
 

年金受給額が増える

60歳で定年を迎えた後も再雇用等で働き続け、厚生年金の被保険者として保険料を払い続けることで将来に受け取れる年金額が増えます。
 
基本的に国民年金の加入期間は60歳で終了しますが、厚生年金は加入月数に上限はありません。
 

定年後に働くデメリット

次にデメリットについて説明します。
 

収入によって受給できる年金が減る

60歳以降も働き、厚生年金に加入している人は、老齢厚生年金の額と給与や賞与の額(総報酬月額相当額)に応じて、年金の一部もしくは全額が支給停止となる場合があります。これを「在職老齢年金」といいます。
 
年金の額が支給停止になる境目は、「基本月額」と「総報酬月額相当額」の合計が47万円になったときです。基本月額とは、加給年金額を除いた老齢厚生(退職共済)年金(報酬比例部分)の月額です。総報酬月額相当額とは、当月の給料と年間賞与を12で割った額の合計になります。
 
具体例を挙げると、基本月額が20万円、総報酬月額相当額が30万円の場合は、合計が50万円になるため、年金の一部が支給停止になります。支給停止額が引かれた後の基本月額の計算方法は、基本月額-(基本月額+総報酬月額相当額-47万円)÷2のため、計算式に当てはめると基本月額は8.5万円になります。
 

まとめ

本記事では、定年後も働くことによるメリットとデメリットを紹介しました。
 
定年後に働いた場合、将来受け取れる年金額を増やすことができます。一方、収入が増え過ぎると年金支給額が少なくなってしまうため、自身の基本月額を確認してどの程度の収入で年金支給額が少なくなるかを把握しておきましょう。
 

出典

生命保険文化センター 老後の生活費はいくらくらい必要と考える?
厚生労働省 令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況
日本年金機構 在職中の年金(在職老齢年金制度)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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