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60歳まで「年金保険料」を一度も払っていない場合はもう「手遅れ」? 今からできる対処法を解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月8日 2時0分

60歳まで「年金保険料」を一度も払っていない場合はもう「手遅れ」? 今からできる対処法を解説

国民年金は、原則20歳以上60歳未満の日本に住む全ての人に加入義務があります。しかし、60歳まで一度も年金保険料を支払ったことがないという場合、老後に年金を受け取ることはできないのでしょうか。本記事では、そういった場合に「いまからできる対策」を解説します。

年金保険料を40年間一度も支払っていなくても手遅れではない

結論からいえば、保険料を20歳から60歳の間一度も支払っていなくても、手遅れではありません。もちろん、これまで保険料を満額納付している人に比べると、受け取れる年金額は減ってしまいますが、受給資格期間を満たすことができれば年金を受け取ることは可能です。
 
具体的には、以下の3つの方法があります。
 

●納付期限を過ぎてから2年以内の保険料を納付する
●いまから70歳まで年金保険料を払い続ける
●70歳から年金を受け取る

 
上記によって、ぎりぎり受給資格期間を満たし、年金を全く受け取れない事態を防ぐことができる可能性があります。
 

老齢基礎年金の受給要件

老齢基礎年金は、保険料納付済期間と保険料免除期間などを合わせた受給資格期間が10年以上ある場合に、原則65歳から受け取ることができます。
 
2017年(平成29年)7月31日までは受給資格期間が25年以上必要でしたが、法改正で2017年(平成29年)8月1日から10年に短縮されています。
 
ただし、現在60歳で一度も年金保険料を払っていない場合は受給資格期間がゼロなので、65歳を迎えてもすぐに年金を受け取ることはできません。受給資格期間を最低ラインの10年にする必要があります。
 
まずは納付期限を過ぎてから2年以内の分の保険料を払いましょう。納付期限から2年を過ぎると時効で納めることができませんが、2年以内であれば納付可能です。
 

任意加入制度を活用する

任意加入制度とは、60歳までに老齢基礎年金の受給資格を満たしていない場合、保険料納付済期間が40年に達しておらず将来的な年金額の増額を希望する場合に利用できる制度です。
 

●日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の人
●老齢基礎年金の繰上げ支給を受けていない
●20歳以上60歳未満までの保険料の納付月数が40年未満
●厚生年金保険や共済組合等に加入していない
●外国籍で在留資格が「特定活動(医療滞在または医療滞在者の付添人)」や「特定活動(観光・保養等を目的とする長期滞在または長期滞在者の同行配偶者)」で滞在する者ではない

 
上記を全て満たす必要があり、受給資格期間を満たしていない場合は65歳以上70歳未満の人も加入できます。ただし、申請した月からの加入となり、さかのぼって加入できない点に注意しましょう。
 
これらの制度を活用することで、たとえ60歳になるまで一度も年金保険料を払ったことがなかったとしても、60歳から10年間納付し続けることでぎりぎり受給資格期間を満たせる可能性もあります。
 

まとめ

実際には未納状態が続くと、日本年金機構や委託先企業から電話や書面等で催告が始まり、最終的には財産の差し押さえをされるリスクがあるので、何もないまま60歳まで放置されるのは現実的ではないかもしれません。
 
しかし、仮に長期間未納状態があったとしても諦める必要はありません。
 
納付期限が切れた年金保険料の支払い、任意加入制度の利用などは、自分で申請する必要があります。申請や納付の期限によっては、さかのぼることができないケースもあるので、はやめに手続きを行いましょう。
 
将来自分が年金を受け取れるかどうか不安な場合は、住所地のある役所や近くの年金事務所へ行って相談することをおすすめします。
 

出典

日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額

日本年金機構 保険料を納めなかった期間がありますが、今から納めることができますか。

日本年金機構 任意加入制度

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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