一ヶ月間、完全栄養食だけで生活したら食費はどれくらい節約できる？

世界と比べても長い日本人の寿命は、医療の発展のみならず、健康への意識が高いことも無関係ではないでしょう。そのような中で、注目度が上がっているものの一つが「完全栄養食」です。健康への意識の高い人から日々の食生活に取り入れ、それが徐々に広がりつつあります。   本記事では完全栄養食について、とりわけ価格や食費といった点に注目し解説。完全栄養食のみで生活したら、一ヶ月にどの程度節約できるかも考えます。

完全栄養食とは

完全栄養食には、いくつかの考え方があります。従来は、複数の栄養素がバランスよく含まれている食品に対して使われていた表現でした。しかし、それに徐々に変化がみられてきています。
 
一つの食品に対してではなく、一つの商品に対して必要な栄養素が十分に含まれているものを完全栄養食と表現する傾向が強まってきているようです。必要な栄養素は、一般的には、厚生労働省の定める食事摂取基準がもととなっています。つまり、完全栄養食とは、一日に必要な栄養素の3分の1の量が含まれた一食分の商品といえるでしょう。
 

代表的な完全栄養食とその価格

完全栄養食と謳っている、あるいは、それに近い表現を用いて商品を販売している企業は少しずつ増えています。代表的な企業としては、ベースフード株式会社や日清食品株式会社があります。それぞれの代表的な完全栄養食を紹介していきましょう。
 

・BASE FOOD

「BASE FOOD」は、ベースフード株式会社の展開する完全栄養食ブランドです。さらに「BASE BREAD」「BASE PASTA」「BASE Cookies」の三つに分類されます。
 
「BASE BREAD」には、例えば「ミニ食パン・プレーン」があり、一袋二枚入りで税込160円から購入可能です。甘さも楽しめる「チョコレート」も税込164円から購入でき、このカテゴリーでもっとも高い「カレー」も税込180円からと非常に低価格です。
 
「BASE PASTA」は、麺が税込312円から、特製ソースは4食セットで税込640円から購入できます。ソースも含め「BASE PASTA」で一食をまかなうとすると、1食あたり約470円から楽しめる計算です。おやつに最適な「BASE Cookies」には、例えば「ココア」や「抹茶」「さつまいも」などがあり、いずれも35グラム入りで税込み136円から購入できます。
 

・完全メシ

「完全メシ」は、日清食品株式会社が展開する完全栄養食ブランドです。税込429円の「カレーメシ 欧風カレー」をはじめ、税込429円の「豚辛ラ王 油そば」など、食べ応えのある商品を展開しています。
 
また、税込375円で「グリーンスムージー」や「バナナスムージー」といったドリンク系も販売。単品では購入できないものの、冷凍食品として「かつ丼」や「牛丼」も販売しています。冷凍完全メシは、一食あたり税込861円と、少々高めの価格設定です。
 

完全栄養食のみの生活で節約できる可能性あり

総務省統計局の「2022年　家計調査」によると、単身世帯の一ヶ月の消費支出のうち食料費は約3万9000円となっています。例えば、朝食は「BASE　BREAD」で160円、昼食は「完全メシ」で430円、夕食は「BASE PASTA」で470円とすると、一日の食費は1060円です。一ヶ月を30日として計算すると、合計で3万1800円となります。
 
たまに、おやつとして「BASE　Cookies」を取り入れても、一ヶ月の食費を3万5000円以内に抑えられそうです。
 
家計調査の結果を参考とすれば、完全栄養食だけで生活した場合、一ヶ月で4000円から5000円以上の食費の節約が可能な計算となります。単身世帯のケースかつ大まかな計算ではあるものの、決して非現実的ではありません。完全栄養食を取り入れることで食費が節約でき、さらに健康を手に入れられる可能性もあります。
 

上手に取り入れることで食費の節約が可能な完全栄養食

一食に必要な栄養素を含んでいる「完全栄養食」。価格が高いイメージを持つ人も多いようですが、しかし、手軽に取り入れられる価格帯の商品も出てきています。一日三食を完全栄養食で生活したとしても、商品の選び方を間違えなければ、一ヶ月で4000円から5000円以上の食費の節約へとつながる可能性があります。普段の食事で栄養が偏っている人は、食生活の改善にも寄与する効果が得られるでしょう。
 

出典

総務省統計局 2022年 家計調査（家計収支編） 調査結果

ベースフード株式会社 BASE FOOD

日清食品株式会社 完全メシ

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部