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「年金を払ってください」→連絡を放置するといつ「差し押さえ」になる? 悪質な滞納でなければ大丈夫?

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月7日 10時30分

「年金を払ってください」→連絡を放置するといつ「差し押さえ」になる? 悪質な滞納でなければ大丈夫?

国民年金保険料を払えなかったら「財産を差し押さえられるのではないか」と不安になるかもしれません。「未納」を放置したらいつ差し押さえられるのか、流れを解説します。

いつ差し押さえられる?

納付期限を過ぎたとしても、ただちには心配ありません。例えば、今月未納になったからといって、翌月すぐ差し押さえられることはありません。なぜなら「最終手段」ともいえる財産の差し押さえを実行するまでに、国としても段階的に手続きを踏むからです。
 
いままで問題なく納付していた人が、今月と来月うっかり払い忘れてしまったとします。確かに納付期限は過ぎてしまっていますが、故意に未納状態を放置する意思もありません。このような場合にも差し押さえしてしまうと、社会的な影響が大きいだけでなく、取り締まる側の時間やコストも膨大になってしまいます。
 
そのため、通常は未納の中でも特に悪質な滞納者に対して差し押さえなどの「滞納処分」を実行します。
 

差し押さえまでの流れ

最終的に差し押さえが実行されるまでに、具体的にどのような手順を踏むのか流れを解説します。
 

  • 電話や書面、戸別訪問で催告
  • 催告状(国民年金未納保険料納付勧奨通知書)を送付
  • 特別催告状を送付
  • 最終催告状を送付
  • 督促状を送付
  • 差押予告通知書を送付
  • 差し押さえの実行

 
このように未納者に何度もアプローチして保険料の納付を促します。それぞれの書面では保険料を払えない場合は免除や納付猶予制度の利用を勧める旨も記載されていて、困った時に誰に相談すればいいかも分かります。
 
電話や書面による催告の段階では、「うっかり納付を忘れていた」という事例も多いですが、督促状の段階まで来ると「知らなかった」では済まされません。このように何度も催促して、いよいよ言い訳できない状態になってから差し押さえします。
 
日本年金機構によると、令和4年9月時点の差押執行件数は866件です。その前の段階に当たる督促状の送付件数は4万232件、さらにその前の段階である最終催告状の送付件数は13万1315件でした。このデータからも決して少ないわけではないことが分かります。
 
また、多くの未納者が、差押執行の処分を回避するため、より早期に対応しようと動いている傾向がデータからうかがえます。
 

差し押さえられるまでの期間は?

インターネット上には未納状態になってから最短6ヶ月程度かかるのではないかといった情報も見受けられますが、明確な期間が決まっているわけではありません。
 
日本年金機構のホームページにも、それぞれの書面に記載した指定期限までに必ず納付するように書かれていますが、具体的な期限や期間は人それぞれ異なります。
 
そのため、想定よりも早く差し押さえられるケースもあれば、1年以上かかるケースも考えられます。明確な答えがない以上、いつ差し押さえられてもおかしくない前提で対策する必要があります。
 

まとめ

本記事では国民年金保険料の未納を放置したらいつ差し押さえられるのか、流れや期間を中心に解説しました。
 

・未納になってすぐ差し押さえられるわけではない
・しっかり手順を踏んで催促される
・差し押さえられるまでの期間に明確な答えはない
・いつ差し押さえられてもおかしくない前提で、すぐに支払いや免除、納付猶予の申請を行う

 
差し押さえの時期や期間に関係なく、未納状態の場合は速やかに解消しましょう。経済的な事情で保険料の納付が難しい場合は、免除や納付猶予制度を利用して、まずは受給資格を満たすようにしましょう。払えないからと放置したり催告状を無視したりすることは危険です。
 

出典

日本年金機構 日本年金機構の取り組み(国民年金保険料の強制徴収)
日本年金機構 国民年金保険料強制徴収の実施状況(令和4年9月末時点)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 

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