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「年収500万」+「副業50万」で所得税と住民税はどのくらい上がる?

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月9日 11時30分

「年収500万」+「副業50万」で所得税と住民税はどのくらい上がる?

最近では、本業とは別に副業での収入がある人も増えているのではないでしょうか?   本記事では、年収500万円の会社員が副業に挑戦して年間50万円の収入を得た場合、所得税や住民税がどのくらい上がるのかをシミュレーションしながら、副業所得の有無で税金負担がどのくらい変化するのか、解説します。   また、今回は話を分かりやすくするために下記を前提内容とします。   ・副業所得の種類は「雑所得」 ・本業と副業の収入は諸経費や各種控除を引いた後の課税所得金額 ・復興特別所得税は含まない

給与所得と合算して計算される

会社員が受け取る給料は税法上「給与所得」といい、今回副業で得た「雑所得」とあわせて、総所得金額を求めた上で税額の計算を行います。つまり、本記事の場合では合計550万円をもとに所得税と住民税の計算を行います。
 
日本での所得税は累進課税制度になっていて、所得が多くなるほど税率が上がる仕組みです。課税所得4000万円以上になると最高税率45%が課されます。
 
住民税は「所得割」と「均等割」の2つの仕組みがあります。所得割はそれぞれの所得に応じて負担を求めるもので、一律10%となっています。一方で、均等割は所得金額にかかわらず定額の負担を求めるものです。
 
実際は均等割もありますが、今回は話を分かりやすくするために、所得割の一律10%の部分のみ課税されるものとします。
 

副業所得の有無で所得税と住民税はどのくらい変わる?

では、副業所得がある場合とない場合で税負担はどのくらい変化するのでしょうか。
 

年収500万円(副業なし)

国税庁のホームページに掲載されている「所得税の速算表」によると年収500万円の場合の税率は20%、控除額は42万7500円です。
 
計算式に当てはめると「500万円×20%-42万7500円=57万2500円」となります。住民税は一律10%なので年間50万円です。所得税と住民税をあわせると107万2500円の負担です。
 

年収500万円(副業あり)

副業所得とあわせて550万円の数字をもとに計算します。国税庁の「所得税の速算表」では副業なしの場合と同様に「税率20%、控除額42万7500円」が適用されます。
 
計算式にあてはめると「550万円×20%-42万7500円=67万2500円」となり、住民税は一律10%なので年間55万円です。
 
所得税と住民税をあわせると122万2500円の負担です。
 

年間所得が50万円増えたらどう変わる?

・年収500万円(副業なし):107万2500円
・年収500万円(副業あり):122万2500円

差額は15万円です。月額では1万2500円負担が増えます。年間の副業所得が50万円の場合、単純計算で毎月4万円ほど得たことになります。4万円のうち1万2500円が課税される形です。
 

まとめ

今回は、年収500万円の会社員が副業で年間50万円の収入を得た場合、所得税や住民税はどのくらい上がるのか、解説しました。
 
本記事で解説したケースでは、副業所得が20万円を超えているので確定申告が必要です。確定申告をしないと、無申告加算税や延滞税などのペナルティを課される場合があります。例えば、2023年に初めて副業に挑戦して年間50万円稼いだ場合、2024年2月から3月の確定申告は忘れずに行いましょう。
 

出典

国税庁 No.2260 所得税の税率
総務省 地方税制度 個人住民税
国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
国税庁 No.2024 確定申告を忘れたとき
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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