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年金を60歳で受け取ると「24万円」の損!? 利用してるのは「165人に1人」って本当?

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月10日 12時40分

年金を60歳で受け取ると「24万円」の損!? 利用してるのは「165人に1人」って本当?

近年はフリーランスとして働く人や早期退職して第二の人生を歩む人が増えるなど、働き方やライフスタイルが多様化しています。「定年まで会社で勤め上げて老後を迎える」という人は減っていくかもしれません。ただし、定年よりも前に会社を退職する場合、気になるのが生活費です。   年金は一般的に65歳から受給するため、「早期退職しても年金がもらえる65歳までの生活費が不安」、「年金がないと生活が苦しいから早期退職は止めておこう」と考える人もいるかもしれません。ただし、年金には「繰上げ受給」制度があります。繰上げ受給を利用すれば、早期退職の夢がより現実的になる人もいるでしょう。   本記事では、年金の繰上げ受給について解説します。繰上げ受給による受給額の減額率や繰上げ受給の利用率も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

年金の繰上げ受給とは

年金の繰上げ受給とは、年金の受給開始年齢を早める制度です。年金は通常65歳から受給を開始しますが、繰上げ受給により60歳まで受給開始時期を早められます。
 
65歳よりも早く年金を受け取りたい人は、利用を検討してみてください。ただし、早く受給を開始するほど年間受給額は減額となるため注意が必要です。
 

年金の繰上げ受給でいくら減る?

では、年金の繰上げ受給の利用でいくら年間受給額は減るのでしょうか? 65歳から受給を開始した場合に受給額が100万円とすると、受給開始年齢ごとの年間受給額は図表1のとおりです。
 
【図表1】

受給開始年齢 年間受給額
65歳 100万円
64歳 95万2000円
63歳 90万4000円
62歳 85万6000円
61歳 80万8000円
60歳 76万円

*1962年4月2日以降生まれの人を対象に計算
日本年金機構 年金の繰上げ受給を基に作成
 
60歳から受給を開始すると、65歳から受給を開始した場合と比べて年間受給額は24%減額になります。もともとの年金受給額が多くない人は、繰上げ受給により年金だけで生活費を賄うのは難しくなるかもしれません。
 

年金の繰上げ受給利用率

年金の繰上げ受給を利用している人はどの程度いるのでしょうか? 繰上げ受給利用率の推移は図表2のとおりです。
 
【図表2】

年度(年度末時点) 利用人数 利用率
2017年度 5万9898人 0.2%
2018年度 7万7560人 0.3%
2019年度 10万2497人 0.4%
2020年度 12万8171人 0.5%
2021年度 15万5968人 0.6%

厚生労働省年金局 令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況を基に作成
 
2021年度末時点の繰上げ受給利用者はわずか0.6%しかおらず、約165人に1人しか利用していません。繰上げ受給はかなりマイナーな制度といえます。
 
年金受給開始を遅らせる「繰下げ受給」の利用率も1.2%となっており、通常通り65歳から受給を開始する人が多数派です。
 

若いうちから老後に備えよう

年金の繰上げ受給について解説しました。繰上げ受給は受給開始を早められるメリットがある一方で、年間受給額は減ってしまいます。
 
もともとの受給金額が少額の場合には、繰上げ受給を選択すると年金だけでの生活は難しいでしょう。そのため、早期退職をして経済的に豊かな老後を暮らすには年収をあげて元の年金受給額を増やすか、年金とは別に老後資産の準備が必要です。
 
老後は急にやってくるものではないので、若いうちから理想の老後を送るために必要な資産額のシミュレーションをおこない、計画的に老後に備えましょう。
 

出典

厚生労働省年金局 令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況
日本年金機構 年金の繰上げ受給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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