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「手取り13万円」で国民年金の支払いができない…「免除」や「猶予」は年金額にどんな影響がある?

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月11日 10時40分

「手取り13万円」で国民年金の支払いができない…「免除」や「猶予」は年金額にどんな影響がある?

国民年金保険料の納付は、20歳から60歳までの日本に住む全ての人に課されている義務です。しかし、手取りが少なく、自分の生活を送ると保険料を支払えないという人も少なくはありません。実際、そういう人にとって月額1万6590円の保険料の支払いは大きな負担でしょう。   今回は、手取りが少なくて国民保険料が払えない場合はどうすれば良いのかについて、具体的な解決方法を紹介します。

保険料納付猶予制度を利用する

所得が少なく、国民年金保険料の支払いができない場合は「保険料納付猶予制度」の利用を検討しましょう。この制度を利用することによって、保険料の支払い時期を猶予できます。
 
保険料納付猶予制度を利用できる人の条件は、以下のとおりです。

●20歳から50歳未満の人
●本人・配偶者の前年の所得が一定額(※)以下であること
●申請書を提出していること

※前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であることが条件です。
(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円(※)
(※)令和2年度以前は22万円

例えば、夫婦・子1人の世帯(いずれも扶養内)の場合は以下の計算式で計算を行います。
(2+1)×35万円+32万円=137万円
前年所得金額で上記以下の場合は、保険料猶予制度の申請が可能です。なお、猶予期間中も受給資格期間としてカウントされます。ただし、追納をしなかった場合は、年金支給額に反映されません。
 

保険料免除制度を利用する

国民年金保険料の支払猶予を受けても、支払いが困難である場合は、免除の申請を検討しましょう。免除申請が通ると、本人の所得次第で全額免除・3/4・1/2・1/3免除となります。
 
例えば、全額免除となるためには以下の計算式で算出された金額以下の所得である必要があります。
(扶養親族等の数+1)×35万円+32万円(※)
(※)令和2年度以前は22万円
 
仮に、単身世帯であれば【35万円+32万円】という計算式になるため、所得金額が67万円以下であれば全額免除の対象となります。なお、所得金額とは課税所得のことを指します。実際に支払われた金額から、給与所得者であれば給与所得控除や基礎控除を差し引いた金額です。そのため、月収13万円程度の人は、対象となる可能性が高いです。
 
国民年金保険料の支払いは、20歳から60歳までの40年間(480ヶ月)です。もし仮に、40年の全期間において免除となった場合、実際に受け取れる老齢基礎年金は満額の場合の1/2です。
 
令和5年の老齢基礎年金でみると、満額が79万5000円であるため、全期間免除されていた場合は39万7500円の受給ができます。その他、一部免除となった場合は図表1のとおり減額支給されます。
 
図表1

全額免除 満額の1/2を支給
3/4免除 満額の5/8を支給
1/2免除 満額の6/8を支給
1/4免除 満額の7/8を支給

国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度を基に作成
 
なお、一部または全額を免除された後であっても、追納が可能です。追納をすることで老齢基礎年金を満額受給することもできます。余裕が出た際には追納を検討してみてはいかがでしょうか。
 

国民年金の納付は国民の義務、支払いができない場合は申請を

国民年金保険料の支払いは、20歳から60歳までの日本に住む全ての人に課されている義務です。何らかの事情で支払えないのであれば、申請を行った上で免除や猶予などを受けましょう。
 
申請等を行わずに国民年金を滞納し続けていると、差し押さえ等の対象になり得ます。支払えない事情がある人は、申請をしておくだけで将来に年金を受給することも可能です。申請手続き自体も決して難しいものではありません。自分自身のためにも、申請を検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

日本年金機構 国民年金保険料の納付が困難な方へ
日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
日本年金機構 老齢年金ガイド
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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