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父が「老後は働きたくないから」と60歳から年金を受給予定です。「国民年金」のみなので不安ですが大丈夫でしょうか?

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月14日 2時30分

父が「老後は働きたくないから」と60歳から年金を受給予定です。「国民年金」のみなので不安ですが大丈夫でしょうか?

「年金だけでは老後の生活が不安だ」という人も多いのではないでしょうか。   そこで、単身世帯の男性が60歳で国民年金のみ受給する場合を例に挙げながら、「年金は月額いくらもらえるのか」「毎月、赤字はいくら出るのか」「老後のための貯金はいくら必要なのか」を解説。老後の生活が成り立つのかどうかを検証していきます。

60歳からの年金支給額とは?

まず、60歳から年金をもらうことにすると、いくらになるのかを計算しましょう。
 
令和5年度からの国民年金は月額6万6250円です(67歳以下の新規裁定者の場合)。年金の受給開始は原則65歳からです。しかし、繰上げ受給にすれば60歳から受け取ることができます。繰上げ受給のメリットは通常よりも早く年金を受給できることです。
 
しかし、その分、年金額が減額されます。減額率は「0.4%×繰上げ請求月から65歳に達する日の前月までの月数」で、最大24%です。
 
ちなみに、年齢計算に関する法律に基づいて計算されるため、65歳に達した日は65歳の誕生日の前日になります。例えば、5月1日生まれの人が65歳に達した日は、誕生日の前日の4月末日です。1日生まれの人は計算する際、注意しましょう。
 
例に出した60歳の男性が早めに年金を受け取ろうとすると、月額6万6250円が24%減額され、月額5万350円支給されることになります。
 

老後の消費支出額とは?

次に、毎月の支出から年金額がいくら足りないかを計算していきましょう。
 
総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)家計の概要」によると、65歳以上単身無職世帯の場合、消費支出(食料費・住居費など)の月額平均は13万2476円、非消費支出(固定資産税・住民税・社会保険料など)の月額平均は1万2271円でした。そのため、毎月の平均支出は14万4747円になります。
 
年金で月額5万350円支給されても、毎月9万4397円の赤字になります。ただし、持ち家であれば、住居費がかかりません。住居費の消費支出1万3090円を差し引くと、持ち家の人の場合は、毎月8万1307円の赤字となる計算です。
 

老後に必要な貯金額とは?

最後に、男性の平均寿命から老後に必要な貯金額を計算しましょう。
 
厚生労働省の「令和3年簡易生命表の概況」によると、男性の平均寿命は81.47歳です。60歳から年金を受け取るとすると、21.47年分の赤字を補う貯金が必要になります。毎月9万4397円の赤字を埋めるためには、21.47年分で約2432万443円の貯金が必要です。
 
一方、持ち家の人の場合、毎月8万1307円の赤字を埋めるためには、21.47年分で約2094万7935円の貯金が必要になります。現在の貯金額と比べて、大幅に足りないようであれば60歳から年金受給をスタートするのは不安があるといえるでしょう。
 

毎月の赤字を埋める貯金がなければ60歳で年金生活は不安

60歳でもらえる年金の月額は5万350円で、毎月9万4397円の赤字が出てしまいます。赤字を埋めるためには、約2432万443円の貯金が必要です。一方、持ち家の場合も、毎月8万1307円の赤字で、約2094万7935円の貯金が必要になります。
 
赤字を埋めるための老後貯金が足りないようであれば、年金額を増やすために繰下げ受給にするか、60歳以降も働くかなどの方法を検討するようにしましょう。
 

出典

厚生労働省 令和5年度の年金額改定についてお知らせします
日本年金機構 年金の繰上げ受給
総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)家計の概要
厚生労働省 令和3年簡易生命表の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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