【国民年金編】年金は損か得か? 「10年」受け取れば保険料の元が取れる?
ファイナンシャルフィールド / 2023年4月15日 1時0分
年金は、老後の生活を支えるもの。現役世代が保険料を納め、働けなくなった老後に年金を受け取る、という仕組みです。 「年金保険料を払うと損する」といった話を耳にしたことはありませんか。実際、将来の年金の受給額が、現役時代に納めた保険料を上回ることはないのでしょうか。年金は死ぬまで生涯受け取れるものですが、何歳まで生きれば支払った保険料の金額を超えることができるのでしょうか。 そこで本記事では、国民年金について、何歳まで受け取れば保険料の元が取れるのか解説していきます。
国民年金保険料の元が取れるのはいつなのか試算
保険料の元が取れるのは何歳になるのか、令和5年度の情報をもとに考えます。ここでは、20~60歳までの40年間保険料を納めた人が、65歳から年金を受け取るケースを考えてみましょう。
40年間で支払う国民年金保険料の合計額
厚生労働省の発表によると、令和5年度の国民年金保険料は月額1万6520円です。これを40年間払い続けるとすると、
1万6520円×12ヶ月×40年=792万9600円
となり、現役時代に支払う保険料の合計額は792万円9600円となります。
老後に受け取る老齢基礎年金額
同じく厚生労働省の発表から、令和5年度の老齢基礎年金は月額6万6250円(満額)です。
6万6250円×12ヶ月=79万5000円
となり、1年に79万5000円の国民年金を受給できる計算となります。
国民年金保険料、何年で元が取れる?
上記の通り、現役時代に支払う保険料の合計額は792万円9600円、1年に受け取れる国民年金は79万5000円です。
792万円9600円÷79万5000円=約9.97年
およそ10年で、支払った保険料分の年金を受け取れることが分かりました。
国民年金保険料の元が取れるのは75歳……損か得か?
国民年金を受け取れるのは、原則65歳からです。つまり、75歳頃まで生きれば、現役世代に支払った保険料の元が取れることになります。これを聞いて、保険料を支払うのは割に合わないと思うでしょうか。それとも、お得だと感じるでしょうか。
厚生労働省が作成した令和3年簡易生命表によると、男性の平均寿命は81.47歳、女性は87.57歳となっています。平均寿命まで生きられれば、男女ともに支払った年金保険料を大幅に超える国民年金を受け取ることができるということ。多くの人にとって、国民年金は保険料の元が取れるお得なものといっていいのではないでしょうか。
ただ注意していただきたいのが、今回は令和5年度の保険料や年金額で試算しているということ。年金額や保険料は、物価上昇率や現役世代と高齢世代のバランスに合わせて毎年上下します。将来、今回試算した通りの年金額を必ず受け取れるわけではないことを覚えておいてください。
まとめ
令和5年度の情報によると、20~60歳までの40年間国民年金保険料を満額支払った場合、支払総額はおよそ790万円です。国民年金保険料を満額支払った人が老後に受け取れる国民年金額は年額およそ79万円。つまり10年ほど、65歳から受け取り始めた場合75歳頃には保険料の元が取れることになります。
多くの人にとって、年金は支払った分を超える金額が将来戻ってくる、お得なものといえるのではないでしょうか。
出典
厚生労働省 令和3年簡易生命表の概況
厚生労働省 令和5年度の年金額改定についてお知らせします
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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