40代からスタートを! おひとりさまがしておきたい老後の準備
ファイナンシャルフィールド / 2023年4月16日 22時40分
配偶者がおらず独身のまま老後を迎えることになりそうだけど、経済面が不安……と悩んでいませんか? 配偶者がいれば年金も2人分になるため、節約すれば暮らしも安定するかもしれませんが、独身の方は1人で工面する必要があり、準備はできるだけ早い段階から始めることをおすすめします。 本記事では、40代からスタートしたい老後準備の始め方を解説します。今からできる投資方法2選も取り上げるので、参考にしてみてください。
40代から始めるべき老後準備
老後の準備はできるだけ早い段階から進めておきましょう。定年間近から始めても間に合わない恐れがあるため、余裕をもってスタートすることが大切です。
ここでは、老後準備に必要なお金の計算について解説します。
今後得られる資産の算出
老後準備を始めたら、まずは今後得られる資産の算出から行いましょう。現在働いている方は、毎月収入を得ているかと思います。収入から老後のために貯蓄できる金額を、定年までの合計額で算出してください。
老後に得られる公的年金の金額も、大まかに算出しておいてください。年金額は状況に応じて給付水準が変わるため、現時点での受給額から変更されるかもしれません。大体の金額を算出し、今後得られる額を計算しましょう。
金融資産を持っている場合は、リストにまとめておくことをおすすめします。家や宝石、車など売ればある程度の資金になるものは、資金調達の際に役立ちます。
老後に必要な生活費を大まかに計算
老後はどれくらい生活費が必要になるか、大体の額を算出してみてください。家賃や光熱費は現在の料金を参考にしましょう。定年後に趣味を始める予定の方は、娯楽費の算出も忘れず行ってください。
総務省の家計調査によると、2022年の単身世帯で、世帯主が60歳以上の世帯では月に15万409円、世帯主が65歳以上の世帯では月に14万9208円の出費があります。平均支出額を参考に、できるだけ細かく出費を計算してみましょう。
定年後は年金を受給できるため、年金額から消費支出を差し引いた額を毎月穴埋めしなければなりません。穴埋めする額が今後得られる資産より下回っていれば、定年後も無理なく生活できるでしょう。ちなみに、令和5年度の老齢基礎年金は、満額で6万6250円です。
資産が不安な人が始めるべき投資方法2選
定年までに得られる資産が老後の生活費を下回っている場合は、定年までに資産を増やす必要があります。給料を上げるために転職するのは簡単なことではないため、投資によって増やしましょう。ここでは、今から始められる投資方法2つを解説します。
iDeCo(イデコ)
「iDeCo」は、個人で金融商品を選択し、掛け金を支払っていく投資方法です。掛け金の最低金額は5000円からとなっているため、小額しか捻出できない方でも始めやすくなっています。
通常運用で得た利益は非課税です。課税対象だと利益全額を受け取れないものの、非課税であれば利益をすべて資産に回せます。
iDeCoのメリットは、支払った掛け金を所得控除として計上できる点です。掛け金の額にもよりますが、場合によっては大幅な節税になるでしょう。その一方、60歳まで引き出せないデメリットがありますが、老後資金の形成が目的の方にはさほど大きな問題とはなりません。
NISA
「NISA」はNISA口座から金融商品を購入し、運用で発生した利益を受け取れるものです。2023年の現時点では利益は非課税対象のため、運用益をそのまま受け取れます。掛け金の最低金額も設定されていません。上限金額はあるものの、自由に商品を選べるでしょう。
NISAは非課税保有期間が定められており、5年と短くなっています。5年以降は課税対象となるため、それまでに課税口座へ運用益を移し替えなければなりません。
なお、少ない上限額で運用していく「つみたてNISA」は20年と長くなっています。自身の条件に合わせて、最適な方法を選択しましょう。
2024年からは新しいNISAが導入され、つみたて投資枠と成長投資枠から商品を選べるようになります。どちらも非課税保有期間は無期限、18歳以上が対象年齢です。現行のものとは内容が変わるため、2024年からは新しいNISAも検討してみてください。
早めの老後準備で定年後に備えよう
老後準備はできるだけ早いうちから始めておくことがおすすめです。独身の方は定年後のライフプランも立てやすいため、40代頃からプランを作成し、定年後に必要なお金を算出しておきましょう。足りない分は投資によって補うことが大切です。
早い段階から備えておけば、余裕をもって定年を迎えられます。老後を楽しむためにも、お金の不安をなくしておきましょう。
出典
総務省 家計調査 家計収支編 単身世帯 2022年 表番号2
国民年金基金連合会 iDeCo公式サイト iDeCo(イデコ)の特徴
金融庁 NISAとは?
金融庁 新しいNISA
厚生労働省 令和5年度の年金額改定についてお知らせします
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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