【老後への不安】今の若い人たちが年金を受給できなくなる可能性って? 破綻する場合も?
ファイナンシャルフィールド / 2023年4月18日 3時10分
毎月国民年金、厚生年金を納めているけれど、定年を迎えるころには年金制度が破綻しているのでは……と不安を覚える方も多いでしょう。年金は現役世代が納める保険料から支給されています。少子高齢化が進む現代で、この先も制度が続くのか気になるかと思います。 ここでは、将来的に年金支給額が0円になる可能性はあるのかを解説します。年金制度を維持するための取り組みについてもお教えしましょう。
年金が0円になる可能性はある?
現役世代が抱える年金への不安の中で、最も大きいのが制度の破綻でしょう。制度が破綻すれば年金を受け取れなくなるため、今まで納めていた保険料がすべて無駄になってしまいます。それでは今後年金制度が破綻して年金が0円になる可能性はあるのでしょうか?
現役世代がいる限りなくなることはない
日本は年金に「賦課方式」を採用しているため、現役世代がい続ける限り破綻することはないとされています。賦課方式とは、現役世代が納める保険料から、現在の年金が支給される仕組みです。現在私たちが支払っている保険料は、今の高齢者に年金として支払われています。
今後も賦課方式が変わらない限りは、年金制度が破綻する可能性はほぼありません。少子高齢化が進んでいても現役世代が0になることはないため、受給額が0円になる恐れもないでしょう。
年金額は経済状況に応じて変化する
年金額は毎年一定ではなく、物価や賃金、経済状況に応じて変化しています。令和5年4月からの年金受給額は、国民年金加入者で6万6250円(満額)、厚生年金加入者(平均的な収入の場合の厚生年金額と夫婦2人分の国民年金額を含む)は22万4482円です。令和4年度は国民年金加入者が6万4816円、厚生年金加入者は21万9593円となっています。
令和4年度は1年間にもらえる公的年金額が国民年金加入者77万7792円、厚生年金加入者263万5116円だったことに対し、令和5年度は国民年金加入者79万5000円、厚生年金加入者269万3784円にアップしています。
状況に応じて変化するため、年金受給額は上下する可能性があります。誰もが必ず満足できる額を受け取れるわけではないと考えておきましょう。
年金制度を維持するための取り組み
年金制度を今後も維持し続けるために、以下の取り組みがおこなわれています。
●上限金額を固定したうえで保険料の引き上げを実施
●マクロ経済スライドの導入
●国庫負担の割合を2分の1に引き上げ
●積立金を活用
少子高齢化が進めば納められる保険料が少なくなるため、現役世代の負担が重たくなります。過度な負担がかからないよう、上限額を定めたうえで引き上げを実施しています。保険料が急激に上がる恐れもありません。
年金は国民から納められる保険料だけでなく、国庫からも負担されています。以前までは負担割合が3分の1でしたが、国民の負担を軽減するために、2分の1へと引き上げられました。
現在の世代が問題なく年金を受け取れるよう、積立金を運用して利益を得たり、現在年金を支給する際に取り崩したりもしています。
取り組みを実施したうえで集まった財源をもとに受給額を決定するマクロ経済スライドも導入されています。現役世代の負担を抑えつつ、高齢世代に年金を受給できるようさまざまな工夫が施されているのです。
公的年金を維持するためには納付が必須
年金制度はさまざまな取り組みによって維持されています。少子高齢化が進む中、将来年金を受け取れないかもしれないと不安を覚える方も多いでしょう。現役世代の納付と取り組みによって制度は維持され続けるため、納付を怠らないことが大切です。
年金額は状況に応じて変わるため、必ずしも満足のできる額をもらえるわけではありません。ご自身の理想とする老後生活によって必要な生活費が変わるため、定年前に年金を含めたマネープランを作成し、赤字分の補填を開始しましょう。
出典
厚生労働省 公的年金って将来も十分な給付ができるの?
厚生労働省 令和5年度の年金額改定についてお知らせします
厚生労働省 Topic3.年金の将来は大丈夫?
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
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