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平均受給額は「22万円」! 年金だけで生活できない場合、「生活保護」の利用は可能?

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月18日 10時40分

平均受給額は「22万円」! 年金だけで生活できない場合、「生活保護」の利用は可能?

高齢者2人世帯の厚生年金(基礎年金含む)の標準的な金額は、約22万円です。しかし、就業状況や加入状況次第では、この金額を下回る世帯もあります。もし、年金受給のみで、最低限度の生活を送ることができない場合は、どうしたら良いのでしょうか。   この記事では、年金だけでは生活ができない世帯は、老後に生活保護の申請や受給は可能なのかについて解説します。

年金受給者も生活保護の申請・受給は可能

年金のみで最低限度の生活を送ることができない人は、生活保護の申請や受給が可能です。生活保護を受給できる要件は以下の通りで、すべて満たしている場合は生活保護を受けられる可能性があります。

●生活に充てられる預貯金や資産がない
●働くことができない人、失業している人
●年金や手当など受けてもなお、最低生活費以下の収入しかない世帯
●親族等から援助を受けることができない世帯

基本的に預貯金や資産性のある物を所有している人は、まずそれらを売却するなどして生活費に充てなければいけません。
 
また、働くことができる人は積極的に働く努力をする必要があります。ただし、働けるからといって生活保護の受給を断られる訳ではありません。高齢者になり、働き先が見つからない場合は、見つかるまでの期間、生活保護を受けることも可能です。
 
最低生活費は、各世帯や住まいの地域によって決められています。例えば、東京都八王子市の場合は、1級地-1という地域区分です。仮に、70歳夫婦2人世帯で生活保護を受給する場合は、基本生活費11万9916円+住宅扶助(実費最大5万7000円)が最低生活費です。
 
ただ、各世帯の状況によりさまざまな加算があるため、実際はさらに増額されることが多いでしょう。
 
また、生活保護を受給するにあたって、親族等から援助を受けられないことも条件です。もし、援助を受けられる場合は、原則として親族への連絡が必要です。ただし、事情によっては親族への連絡が不要な場合もありますので、悩む場合は担当者に確認しましょう。

【最低限度の生活は国民の権利】

最低限度の生活を送ることは日本国憲法で保障されていることです。そのため、年金を受給している人であっても、申請や受給が可能です。また、年齢や年金受給、健康などを理由に申請を断られることは絶対にありません。
 
すべての国民が生活保護の申請が可能であり、正当な審査を受けられる権利を有しています。ただし、調査の結果、生活保護の受給を断られる可能性もある点に注意してください。

年金の平均受給額は約22万円

夫婦2人世帯の老齢基礎年金を含む平均的な年金受給額は、約22万円です。この金額を受給できている場合は、ほとんどの世帯で生活保護の受給は難しいでしょう。
 
ただ、入院や施設に入所している者がいる場合は、約22万円の収入のみでは生活が難しいかもしれません。そういった場合は、生活保護を受給できる可能性があります。そのため、「生活が苦しい」と感じている時点で相談をしたほうが良いでしょう。
 
また、老齢基礎年金の場合は、満額で月額6万4816円です。この金額で生活を送ることが難しい場合は、生活保護の受給ができる可能性は高いです。
 

年金のみで生活できないときは生活保護の受給を検討

現役時代に真面目に保険料を納めていた人であっても、年金のみで生活することが難しい時代です。老後は、健康面や体力面から働くことも難しく、最低限度の生活すら送ることが難しい人も多いです。
 
もしも、年金のみで生活を送ることができず、「苦しいな……」と感じているのであれば、生活保護の申請・受給を検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

日本年金機構 令和4年4月分からの年金額等について
厚生労働省 生活保護制度
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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