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「4月~6月」に残業をすると手取り額が「減る」? 仕組みと理由を解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月18日 23時30分

「4月~6月」に残業をすると手取り額が「減る」? 仕組みと理由を解説

「4月から5月までの間に残業をすると手取り額が減る」と聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。主な仕組みが社会保険料が4月・5月・6月の標準報酬月額で決定するためです。   そのため、4月・5月・6月に支払われる給与額が多ければ多いほど、社会保険料は増加して手取り金額が減ってしまいます。   この記事では、手取り額が減る仕組みや給与額を調整するためのポイントについて詳しく解説します。

4月・5月・6月の給与額で社会保険料が決定する

その年の社会保険料を決定する際は、毎年4月から6月の給与額をもとに標準報酬月額を参考にします。そのため、4月・5月・6月の給与が多ければ多いほど、その年の社会保険料が増加してしまう仕組みです。
 
また、標準報酬月額の参考となるのは「4月・5月・6月の給与」であることに注意しなければいけません。よく「この期間に残業をすると損をする」と言われていますが、実際は、会社の締め日などによって異なります。
 
たとえば、毎月末締めの翌月払いだった場合、3月・4月・5月に働いた分が標準報酬月額に反映される仕組みです。よって、締め日に合わせて調整をしなければいけません。
 

社会保険料の増加で手取り額が減る

東京都の社会保険料を例に見ると、以下のとおりとなります。
 
標準報酬月額30万円の場合、健康保険料2万9430円(個人負担:1万4715円)であり厚生年金保険は5万4900円(個人負担:2万7450円)です。
 
仮に、4月・5月・6月に頑張って残業をして標準報酬月額が40万円となった場合は、健康保険料が4万0221円(個人負担:2万0110.5円)です。厚生年金保険料は、7万5030円(個人負担:3万7515円)となります。
 
よって、4月・5月・6月に残業などをして収入が増えてしまった場合、上記例で見ると手取りが1万5460円も減ってしまう計算です。1年間で見ると数十万円単位手取りが減るため、相当な額を損することになります。
 

社会保険料の増加は決して損ではない

社会保険料が増えることにより、手取り金額が減ってしまいます。そのため、「損をしている」と感じる人がいるかもしれません。しかし、実際は損をしているわけではありません。
 
健康保険であれば、各種手当を受ける際の基準額が増えるため、受け取り金額が増える可能性があります。厚生年金であれば、将来受け取れる年金額が増加します。
 
手取り金額こそ減ってしまうものの、将来的なことを考慮すると一概に「損をしている」とは言えません。
 

手取りを減らさないためには4月・5月・6月の収入を減らす

社会保険料は毎年4月・5月・6月の標準月額報酬によって決定します。そのため、可能であればその期間中は残業等を控えておいたほうが良いです。
 
例えば、毎月末締め翌月払いの場合、3月・4月・5月は可能な限り、残業を控えたほうが良いでしょう。標準報酬月額は、数万円単位で変動するため、可能な範囲で調整されることをおすすめします。
 
とはいえ、忙しくて残業しなくてはならない場合、可能な範囲で給与額を減らす努力を検討されてはいかがでしょうか。
 

出典

全国健康保険協会 令和4年3月分(4月納付分)からの健康保険・厚生年金保険の保険料額表
全国健康保険協会 標準報酬月額の決め方
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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