戸建てはハイリスク? 老後の住まい選びのポイントとは?
ファイナンシャルフィールド / 2023年4月20日 11時20分
現在戸建てに住んでいるけれど、老後も住み続けるかどうかで悩んでいるという方もいるかもしれません。 戸建ては固定資産税が発生するものの、毎月の家賃がないため出費を抑えられます。自身の持ち家であることから、気兼ねなく住めることも魅力です。その一方でリスクを抱えるため、誰にでもおすすめできるわけではありません。 ここでは、老後の住まいに戸建てを選ぶリスクを解説します。賃貸物件を選ぶ際のポイントもお教えします。
老後におすすめなのは戸建て? 賃貸?
住居には戸建てと集合住宅があり、戸建てに住んでいる場合は持ち家という方も多いでしょう。現役世代には持ち家が便利ではあるものの、老後の住まいとして不向きなポイントもあります。
ここでは、戸建てに潜むリスクと、賃貸物件がおすすめの理由について解説します。
いくつものリスクが潜む戸建て
戸建ては、庭の整備や家の老朽化、悪徳業者による訪問販売といったリスクを抱えているため、老後の住まいとしておすすめできません。健康で元気なうちは庭の手入れも楽しく行えるでしょう。しかし年齢を重ねるにつれて手入れが大変になり、荒れ果ててしまうかもしれません。
家が老朽化すればリフォームを行わなければならず、自身で優良会社を探して依頼する必要があります。数年に1回、高額のリフォーム費用が必要なほか、毎年固定資産税の支払いもあるため、維持費が大きな負担となるでしょう。
高齢者が住んでいる家には悪徳の訪問業者が来る可能性も高いため、上手に断る方法も身につけなければなりません。
老後に賃貸物件がおすすめの理由
戸建てはいくつものリスクを抱えているため、老後の住まいは賃貸物件がおすすめです。賃貸物件には以下のようなメリットがあります。
・住み替えしやすい
・固定資産税が不要
・建物のリフォーム費用は管理会社が負担
・相続トラブルの心配がない
賃貸物件は契約を解除すればほかの物件に引っ越せるため、ひとつの場所にとどまる必要がありません。固定資産税や建物のリフォーム費用が必要ない点もメリットです。
持ち家は大きな資産となるため、自身が亡くなった後に相続トラブルが発生する恐れもあります。賃貸物件は所有権がないため、相続でもめることもないでしょう。
老後の住まいとして賃貸物件を選ぶポイント
老後の住まいとして賃貸物件を選ぶ際は、いくつかのポイントを考慮して選ぶことが重要です。
それでは、チェックしておきたいポイントとはなんでしょうか?
高齢者向けの住宅かどうか
高齢者向けにバリアフリー仕様になっているかをチェックしてください。今は元気でも、年齢とともに足腰が弱くなってきます。段差につまずいて転倒する恐れもあるため、段差がほとんどない物件を選びましょう。
無理なく払える賃料かどうか
毎月の賃料が無理なく支払える価格帯かどうかも確認してください。間取りや立地だけを見て選ぶと、家賃が割高になる恐れがあります。年金額の大半を家賃で支払ってしまうと、生活費がほとんど残りません。
総務省の「平成30年度住宅・土地統計調査」によると、全国の賃貸料の平均は5万5695円です。地域によって大きく差があり、東京都は8万1001円、鹿児島県は3万7863円が平均相場です。老後はどこに住むかによっても、必要となる賃料が異なることを覚えておきましょう。
平均相場の賃貸物件に20年住む場合、鹿児島県では908万7120円、東京都では1944万240円となります。保有している資産や公的年金額をもとに、どれくらいの賃料なら問題なく住み続けられるかを慎重に考えましょう。
健康に不安がある人は見守りサービス付きがおすすめ
独身で健康に不安がある人は、万が一のことを考えて見守りサービス付きの物件を選びましょう。物件内に人感センサーを設置し、入居者の動きを確認します。確認できない場合は入居者に連絡をし、連絡が取れない場合は保証人や指定された親族に連絡をしてくれます。
見守りサービスは有料で、初回のみ登録料金が必要です。利用料は毎月支払っていくことになるため、支出面を圧迫しない価格設定がされているサービスを選びましょう。
支出を抑えて快適な住まいを確保しよう
老後は収入がなくなることから、固定資産税やリフォーム費用といった高額の支払いが難しくなります。賃貸物件は無理なく支払える価格帯の物件を選べば、高額の支払いを求められることがないため、年金だけで暮らしていけるでしょう。
バリアフリー仕様や見守りサービスの有無など、住まい選びでみておきたいポイントはいくつもあります。高齢者向けの物件も増えているため、家賃設定と住みやすさをチェックして選んでみてください。
出典
総務省 平成30年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計 結果の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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