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年金が思ってたより「1万円」少ない!?「繰下げ受給」で増えるはずじゃなかったの? 理由を解説

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月21日 11時30分

年金が思ってたより「1万円」少ない!?「繰下げ受給」で増えるはずじゃなかったの? 理由を解説

年金は基本的には65歳から生涯受け取れますが、年金を受け取る時期を遅らせる「繰下げ受給」を選択することも可能です。繰下げ受給をすれば、遅らせた分、65歳で受け取るよりも増額された年金を受け取れます。   しかし、65歳の時に計算した増額率よりも実際に支給される年金が少ない場合があります。   本記事は繰下げ受給をしたのに、思ったよりも受け取る年金額が少ない場合があることについて、その理由と年金支給額の決まり方について解説しています。

繰下げ受給について

年金は65歳から受け取らずに、66~75歳まで1ヶ月単位で繰り下げることが可能です。そして、1ヶ月繰り下げるたびに、65歳でもらえるはずだった年金よりも0.7%増額した年金を受け取れます。
 
そのため、65歳で受け取り始めた時と比べると、例えば66歳0ヶ月から年金を受け取ると、8.4%、66歳6ヶ月からだと12.6%が増額されます。
 

66歳6ヶ月まで繰り下げたら年金は具体的にいくら増えるのか

今回は、65歳の時に100万円の年金額が受給可能だった人について見ていきます。この人が66歳6ヶ月で年金を受け取ると、増額率の12.6%が上乗せされ、126万円が支給されるというのが基本的な考え方です。
 
しかし、現実では必ずしもそうはなりません。その理由は、年金額は毎年見直しが入るためです(見直した結果、年金額が変わらない場合もあります)。
 

直近の年金額改定と、繰下げ受給への影響について

令和5年度の年金額改定では、67歳以下の方は対前年で2.2%の引き上げでした。しかし、前年の令和4年度の年金額改定では、対前年で0.4%引き下げられています。つまり、同じ条件の人でも、令和4年度は令和3年度よりも受け取れる年金が0.4%少なくなっています。
 
令和3年度と4年度について、具体的に見ていきましょう。令和3年度において、65歳時の年金額が100万円の場合、66歳6ヶ月まで繰下げ受給をすると、126万円受け取れる計算です。
 
しかし、実際に66歳6ヶ月になった令和4年度では、令和3年よりも0.4%年金額が減っているため、65歳の年金額は99万6000円となります。そして、繰下げ受給はこの時点の年金額からの計算ですので、66歳6ヶ月以降、受け取れる年金額は126万円ではなく、次のとおりです。
 
99万6000円×126%=125万4960円
 
ちなみに、平均的な収入の夫婦が受け取る年金額は月額約22万円で、年収にすると約264万円です。令和3年を基準とすると、令和3年時と令和4年時で、66歳6ヶ月まで繰下げ受給をした場合の年金額はそれぞれ次のとおりです。


・令和3年時:264万円×126%=332万6400円
・令和4年時:264万円×126%×99.6%=331万3094円

平均的な家庭では、年間で受け取る年金額が1万円以上少なくなるという結果となりました。
 

年金額は毎年見直されるので、最新の情報に注意しよう

年金額は物価や賃金、社会情勢などに応じて毎年見直されます。年金を繰り下げている人は、思ったよりも少なくて焦ることがないよう、最新の情報に注意しておきましょう。
 

出典

厚生労働省 令和5年度の年金額改定についてお知らせします
厚生労働省 令和4年度の年金額改定についてお知らせします
日本年金機構 年金の繰下げ受給
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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