初任給アップに踊らされないために! 要チェックな「報酬の仕組み」とは
ファイナンシャルフィールド / 2023年4月22日 4時0分
これまでの新卒採用よりも初任給がアップすると、今後の仕事へのやりがいも生じるのではないでしょうか。一方で、初任給にはどのような報酬が含まれているのか、勤めている会社の報酬制度については確認しておくことをおすすめします。 例えば、ボーナス(賞与)の規定がどうなっているかなど、初任給アップだけでは手放しで喜べない場合もあるからです。 そこで本記事では、初任給アップで事前に確認しておきたい報酬の仕組みについて解説します。関連して、現在日本で推奨されつつあるジョブ型雇用への流れが報酬制度に与える影響についても紹介します。新社会人はもとより、すでに会社員として働いている人もぜひお役立てください。
初任給アップで確認したい報酬制度とは
初任給アップでは、どうしても額面だけで判断してしまいがちです。もちろん、アップしている事実に変わりはないので喜ばしいことです。
一方で、従来と報酬制度が変更になっている場合には、額面が増えたように見えるだけということもあります。そのため、額面金額だけを見るのではなく、報酬制度全体をチェックしてみることをおすすめします。
報酬に関する事項はあらかじめ就業規定などで確認しよう
勤務先の報酬制度は、就業規定などで確認できます。また、入社前の企業については求人票など採用書類からある程度の確認は可能です。
具体的には、給与に関する次の点を確認してみましょう。
・退職金制度の有無
・ボーナス(賞与)の内容・有無
・勤務先の業種に応じた各種手当の内容(夜勤手当、危険手当など)
・採用されている賃金制度(例えば職能等級制度、役割等級制度、職務給制度など)
特にボーナスや退職金の有無に関しては、必ず確認したいポイントです。例えば毎月の給与がアップしたとしても、ボーナスがない(または前年度より減額されている)場合には、年収ベースで考えると大幅なアップにはつながらないこともあります。同様に、初任給がアップしても退職金制度がなくなっている場合には、自助努力でカバーする必要があります。
このように、必ずしも初任給アップだけでは喜べない事情があるかもしれません。会社の報酬制度については、事前にチェックしておきましょう。
ジョブ型雇用の流れにより生涯年収に影響がある場合も
従来の日本では、「メンバーシップ型雇用」が主流でした。新卒一括採用の後、それぞれの部署に配属され、数年後には部署の移動があるという働き方です。
しかし、近年は欧米のような「ジョブ型雇用」を採用する企業が多くなってきました。ジョブ型雇用とは、職務にあう人材を採用する方法です。そのため、一括採用ではなく個々の職務を採用時に評価されることになります。
ジョブ型雇用は個々に応じた職務給制度
ジョブ型雇用による報酬制度は、職務給制度が近いイメージです。細かくは企業により違いますが、ジョブ型雇用では職務に応じた報酬を設定しています。
職務給制度は、社員に与えられた職務について評価し報酬が支払われます。そのため、これまで主流だったメンバーシップ型の報酬とは大きく異なることが考えられます。
メンバーシップ型では、個人の職務よりも入社した年や年齢等に応じて報酬が決まります。一般的には、勤続年数が長くなることで少しずつ報酬はアップしていくことがほとんどです。
一方、ジョブ型による職務給では個人の職務が評価され初任給は高いことが多いです。しかし、長く働くことで給与が右肩上がりに増加するかどうかは確約されていない場合もあります。そのため、勤務先の企業が現在どのような採用方法や報酬制度を取り入れているかは、長く働くうえで事前に確認することをおすすめします。
まとめ
初任給アップは喜ばしいことですが、実際にこれまでよりも待遇が改善されているのかは確認しておきましょう。退職金やボーナスの有無、どのような給与制度を導入しているかは確認したいポイントです。
そのうえで、将来的に年収が上がり続けるような仕組みなのか、個人の職務を重視されるのか、働き方や採用方法にも影響が及ぶ場合もあります。これらのことから、初任給だけでなく報酬制度全体をチェックしておくことをおすすめします。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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