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受給資格がなくこのままでは年金受け取れない! 70歳を過ぎても厚生年金に入れる? 条件や必要な手続き

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月21日 13時10分

受給資格がなくこのままでは年金受け取れない! 70歳を過ぎても厚生年金に入れる? 条件や必要な手続き

いままでほとんど年金を払ったことがなく、最低10年以上の受給資格期間も満たしていない。このようなケースがあった場合、将来の年金はあきらめるしかないのでしょうか。   生涯現役で長く働く場合、70歳を過ぎても厚生年金に入れるのか、条件や必要な手続きについても解説します。

結論:申請して要件を満たすと加入できる

定年後に働き続けたとしても原則70歳まで厚生年金に加入することができますが、70歳になると加入資格を失います。ただし、老齢年金を受け取るための受給資格期間を満たしておらず、70歳以降も会社員として働く場合は、厚生年金に加入できます。
 
これを「高齢任意加入」の手続きといいますが、老齢年金の受給資格期間を満たすと加入できなくなります。国としても無年金者や生活保護世帯が増えても困るので、救済策として用意されているものと思われます。
 

加入条件や必要な手続き

70歳以上も厚生年金に加入するには「高齢任意加入被保険者資格取得申出書」を事業所(勤務先)の所在地を管轄する年金事務所に提出する必要があります。
 
厚生年金保険の適用事業所以外の事業所で働く場合は、下記の要件を満たす必要があります。そのため「高齢任意加入被保険者資格取得申請書」も追加で提出する必要があります。

●厚生年金保険の被保険者となることについて事業主の同意を得ていること
●厚生年金保険の加入について、厚生労働大臣が認可すること

「申出書」と「申請書」の2種類があって間違いやすいので注意してください。年金事務所の窓口だけでなく電子申請や郵送でも手続きが可能です。
 
提出が必要な書類は主に以下の内容です。

●職務経歴書
●月額の報酬が確認できる書類
●年金手帳または基礎年金番号通知書
●住民票の写しまたは戸籍抄本(年金番号とマイナンバーがひも付けされていない場合)
●マイナンバーカードの提示(郵送する場合はコピー同封)

「共済組合加入期間確認通知書」や「戸籍謄本」および「配偶者の年金情報が分かる書類」などを求められることもあります。
 
具体的にどの書類が必要なのかは人それぞれ異なることもあるので、提出する前に勤務先や年金事務所へ相談することをおすすめします。
 

保険料はどうなる?

厚生年金の保険料は基本的に70歳未満の一般的な場合と同様に、従業員と事業主で折半して負担します。
 
勤務先が厚生年金保険の適用事業者であるものの、保険料納付に同意が得られない場合は全額本人が負担します。その場合、保険料を払わず、督促の指定期限までに納付しなかった場合は加入資格を失うので注意してください。
 

まとめ

本記事では、70歳を過ぎても厚生年金に加入できるのか、条件や必要な手続きを解説しました。
制度上は70歳以降も申請して承認されると厚生年金に加入できますが、実際は70歳を過ぎるとそもそも雇用されにくくなる恐れもあります。会社員として働きたくても働けないかもしれません。そのため70歳以降も継続して勤務を希望する場合は、早めに勤務先に相談しましょう。
万一、年金を受け取れないリスクに備えて、年金以外の収入を作る、家族の扶養に入ってサポートを受けるなどの対策も同時に考えることが必要です。
 

出典

日本年金機構 Q.老齢の年金を受けるのに必要な加入期間を満たしていませんが、70歳を過ぎても厚生年金保険に加入できますか。
日本年金機構 70歳以上の方が厚生年金保険に加入するとき(高齢任意加入)の手続き
日本年金機構 適用事業所と被保険者
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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