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4~6月は残業しないほうがお得? 絶対に知るべき社会保険料と残業代

ファイナンシャルフィールド / 2023年4月22日 23時30分

4~6月は残業しないほうがお得? 絶対に知るべき社会保険料と残業代

標準報酬月額とは、社会保険料を計算する際に用いる基準となる金額のことです。この金額は通常、年に1回のタイミングで決まるため、必ずしもその月の給与金額と一致するものではありません。   そこで本記事では、標準報酬月額と社会保険料との関係について解説します。

4~6月の給料と社会保険の関係とは?

報酬月額とは、事業主が社員に対して支払う給与のことです。基本給のほか、通勤手当や残業手当といった各種手当も合算して計算します。そして標準報酬月額とは、企業と従業員が負担する社会保険料を簡易的に計算するために用いる基準金額のことです。標準報酬月額が決定・変更されるタイミングには、主に以下のものがあります。
 

毎年7月の定時決定

多くの方は、4~6月の平均給与に基づいて標準報酬月額が算定されます。そして毎年7月に算定された標準報酬月額は、その年の9月~翌年8月まで用いられます。したがって、残業が極端に多かったなどの理由で4~6月の給与だけが高くなると、その後1年間の社会保険料の金額にも影響するため注意が必要です。
 

入社したときの資格取得時

入社時にも労働契約や就業規則に基づいて、標準報酬月額が決定されます。1月1日~5月31日に決定したものはその年の8月まで、6月1日~12月31日に決定したものは翌年の8月まで用いられます。
 

給与が大幅に変わったときの随時改定

昇給・降給により固定給が大きく変動したときも、標準報酬月額は見直されます。これは随時改定とよばれ、その年の8月まで(7月以降に改定されたときは翌年の8月まで)用いられます。
 

育児休業終了後

復職にあたり短時間勤務などで、本来の標準報酬月額との差額が生じる場合があります。随時改定には当てはまらないため、事業主経由で個別に申し出することで、標準報酬月額が改定されます。
 

標準報酬月額が高くなることのメリットとは?

標準報酬月額が高くなることは、デメリットばかりではありません。社会保険料の負担が重くなったとしても、相応のメリットがあることも知っておきましょう。
 

各種年金の金額がアップする

社会保険料には、厚生年金保険料も含まれています。標準報酬月額がアップすると厚生年金保険料もアップしますが、その分だけ老後の受取金額も増える仕組みです。さらに遺族厚生年金や障害厚生年金も支払額の影響を受けるため、老後のみならず万が一のときの暮らしの支えにもなるでしょう。
 

傷病手当金の金額がアップする

傷病手当金とは、業務外の病気・けがのため休業した際、被保険者とその家族の生活を保障するための仕組みです。傷病手当金の金額もまた、支払い開始前1年間の標準報酬月額によって決まります。なお、業務上や通勤途中で生じた病気・けがは労働災害保険の対象となるため、労働基準監督署にご確認ください。
 

社会保険料控除額が増える

支払った社会保険料は、その全額が所得控除の対象です。そのため収入金額によっては、所得税および住民税の節税効果が期待できるでしょう。給与所得者の場合は、年末調整によりこれらの所得控除を正しく申告することで、課税所得金額を抑えられます。
 

まとめ

本記事では、標準報酬月額と社会保険料の関係性について解説しました。4~6月に残業手当が増えると標準報酬月額がアップするため、9月以降の手取りが少なくなる可能性があります。その一方で、年金や傷病手当金などが手厚くなるメリットもあることも知っておくとよいでしょう。
 

出典

全国健康保険協会(協会けんぽ)標準月額報酬の決め方
日本年金機構 定時決定(算定基礎届)
日本年金機構 随時改定(月額変更届)
全国健康保険協会(協会けんぽ)傷病手当金について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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