NHKに未加入だと、4月から受信料「2倍」の割増金の支払いに!? 支払いは義務?
ファイナンシャルフィールド / 2023年4月23日 10時30分
![NHKに未加入だと、4月から受信料「2倍」の割増金の支払いに!? 支払いは義務?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/financialfield/financialfield_200700_0-small.jpg)
4月になってもNHKに未加入のままでいると、受信料に加えて割増金が請求される可能性があります。というのも、NHKでは4月から「正当な理由がなく」受信契約を結ばなかった世帯や事業所などへの「割増金制度」を導入しているからです。つまり、正確には受信料が2倍ではなく、この割増金の額が受信料の2倍に相当するのです。 一体どういうことなのか。受信料の仕組みとともに解説します。
受信料は誰の義務? その仕組みとは
特殊法人である日本放送協会(NHK)は、日本唯一の「公共放送」です。公共放送の大きな特徴は、放送受信契約者から徴収する受信料を主な財源として運営している点にあります。
・NHKは「国営放送」ではない
国民の中には、NHKは国が経営する「国営放送」だと思っている人もいますが、これは正しくありません。NHKは、放送法に基づいて運営されている「公共放送」です。放送法第15条では、公共放送について「公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように豊かで、かつ、良い放送番組による国内基幹放送を行うこと」と規定して、民間放送局とは区別しています。
・受信料が必要な理由
コマーシャルのない公共放送のNHKは民間放送局とは異なり、企業などからスポンサー料を受け取ることができません。そこで、NHKは政府から支出される政見放送の実費や国際放送の一部経費を除く運営費の97%(2023年度予算)を、放送受信契約者から徴収する受信料で賄っているのです。
・受信料の支払いは誰の義務?
NHKでは放送法第64条に基づいて、総務大臣の認可を受けた「日本放送協会放送受信規約」を定めています。当規約の第5条「放送受信料支払いの義務」には、「放送受信契約者は、受信機の設置の月の翌月から第9条第2項の規定により解約となった月の前月まで(中略)放送受信料を支払わなければならない」という規定があります。また、NHKのテレビ放送が受信可能な機器を所有する世帯や事業所などは、放送法第64条第1項にのっとってNHKと受信契約を結ばなければいけません。その放送法第64条に基づく「日本放送協会放送受信規約」が支払い義務を規定しているため、受信料の支払いは「NHKのテレビ放送が受信可能な機器を所有している世帯や事業所など」の義務ということになります。
なお、NHKのテレビ放送が受信可能な機器というのはテレビだけではありません。NHKのテレビ放送が受信可能な携帯電話、スマホ、カーナビ、パソコンなども含まれます。
未加入でいると受信料の2倍の割増金が発生する可能性も
4月からは、正当な理由がないのに期限(4月に受信機を設置したケースでは同年の6月末日)までに加入していなかった場合には、「受信機設置の翌月から受信契約を締結した月の前月」までの受信料に加えて、その受信料の2倍に相当する金額が上乗せ請求されます(日本放送協会放送受信規約第12条)。なお、NHKが規定する正当な理由とは、「非常災害や急病、事故などで受信契約書の期限までの提出が著しく困難だったことが客観的に認められる場合など」です。そのため、このような理由がないにもかかわらず未加入を続けていると、割増金の対象になる可能性があります。
正当な理由がない場合は速やかに加入しよう
放送法の改正に伴って、NHKでは4月から正当な理由がないのに未加入の世帯や事業所などに対しては割増金を請求しています。割増金は、「受信機設置の翌月から受信契約を締結した月の前月」までの受信料の2倍に相当する額です。この請求にも応じずに未加入を続けた場合、NHKでは訪問や文書などによって受信料制度の意義を説明したうえで、それでも加入しない世帯や事業所などに対しては民事訴訟を実施します。受信料制度に対して納得できない気持ちもがある人もいるかもしれませんが、民事訴訟という厄介な事態に発展させないためにも、正当な理由がない場合は速やかに加入しましょう。
出典
NHK 放送法改正に伴う放送受信規約の一部変更(割増金等)について
NHK よくある質問
NHK 日本放送協会放送受信規約
e-GOV 放送法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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