小学生のマネー教育ってどうしてる?「うんこお金ドリル」の徹底説明
ファイナンシャルフィールド / 2023年4月24日 5時10分
2022年4月に、高校の学習指導要領で金融経済教育部分が拡充されたように、子どものマネー教育への関心が高まっています。 本記事では、小学生のマネー教育に焦点を当て、2021年3月に公表された、マネー教材である「うんこお金ドリル」について解説します。子どもの金融教育に関心のある方は、ぜひ最後まで読んでください。
2023年小学生のマネー教育の現状
2022年4月から、成人年齢が18歳になりました。さらに同時期に、高校の学習指導要領も金融経済教育部分が拡充され、お金の教育に注目されています。
では、実際のマネー教育の現状はどうでしょうか。
2022年の金融庁の金融リテラシー調査では、年齢が低いほど、お金の知識や判断力である金融リテラシーが低いようです。また、教育を受けたと答えた方は7.1%しかいません。さらに小学生の父母は30代から40代が多く、金融リテラシー調査では、それぞれの正答率は48.8%と53%です。父母の金融リテラシーが50%前後であることから、家庭での教育は十分ではないと考えられます。
一方で、金融教育を受けた方の場合は、金融リテラシー調査の正答率が高く、教育には効果があることが分かります。よって、若い世代へのマネー教育の重要性が高まっているのです。
小学生にマネー教育は必要なのか
現代ではキャッシュレス化が進み、年々、電子マネーやクレジットカードの普及率が増加しています。キャッシュレス化は国が推進しており、2025年には4割を目指し、将来的には8割にするという目標があります。
さらに国は投資を後押ししており、2014年に、家庭の安定的な資産形成を支援するために、少額投資非課税制度(NISA)が始まりました。今後も、NISA制度は拡充していく予定です。
また、金融リテラシー調査によると、生活設計や家計管理などの金融教育は学校で行うべき、と考えている方の割合は、71.8%と高いです。
時代背景からも、将来的に困らないように、子どもがお金の価値を知り、金融リテラシーを高める必要があります。
幼児・小学生向けの教材「うんこお金ドリル」とは
小学生向けのマネー教育教材として、2021年3月に金融庁が公表したのが「うんこお金ドリル」です。
うんこドリルとは、2017年3月に発売された文響社の『うんこ漢字ドリル』が人気を呼んだのが始まりです。子どもたちが好きな「うんこ」の言葉を組み合わせると、勉強が楽しいものになると考えて、開発されました。そのあとに、英語や数学、未就学児用などのラインアップを増やし、2023年1月には、累計発行部数1000万部を超えました。
金融経済教育を推進するなかで「早くからお金について学びたかった」との声を受けて、小学生用に金融庁と文響社が作成したという経緯があります。
無料で使える「うんこお金ドリル」の内容は?
うんこお金ドリルは、文響社が提供している「うんこ学園」のホームページ上にあります。うんこお金ドリルは、ブラウザー版とPDF版が無料で利用可能です。以前は、ドリルのパンフレットを配布していましたが、現在は、在庫切れのために休止中です。
つぎに、うんこお金ドリルの中身を紹介します。ドリルには「生活編」と「経済編」の2種類があります。ドリルの中身はひらがなが多く、漢字にもふりがながあるため、幼児や小学校低学年の子どもも挑戦しやすくできています。
以下で、2種類のドリルについて詳しく紹介します。
生活編
ドリルは、質問に対して答えを4択から選ぶクイズ形式で、全7問あります。答えは、子どもに分かりやすく、優しい言葉で説明しています。問題自体も、おこづかいやお年玉の使い方など、普段の生活に沿った内容になっているので、イメージしやすくできています。
経済編
生活編と同様に全7問で、4択から答えを選ぶクイズ形式です。経済編では、お店を開くと仮定して、必要なお金や商品の価値、稼ぎ方などを題材にしています。子どもには分かりづらい商売や商品の価値などを、ていねいに解説しています。生活編よりも少し難しい内容のため、保護者の方と一緒に考えながら解くといいかもしれません。
うんこお金ドリルを使ってお金について知ろう
うんこお金ドリルは、小さな子どもが好きなうんこのキャラクターを使った教材です。幼児から小学校低学年のお子さまは、うんこお金ドリルを活用することで、お金に興味を持つきっかけとなるでしょう。
高等学校の金融教育が進み、成年年齢が低くなったため、いま金融教育が重要になっています。将来、必ず使うことになるお金に関する知識は、小学生のころから身につけておくほうがいいでしょう。
出典
金融広報中央委員会 知るぽると 金融リテラシー調査(2022年)のポイント
金融庁 小学生向けコンテンツ「うんこお金ドリル」×新成人向けコンテンツ「うんこクイズ」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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