【厚生年金の高齢任意加入】70歳以上でも加入できる?条件や支給額を紹介
ファイナンシャルフィールド / 2023年4月26日 13時10分
年金支給開始年齢になっても、受給資格期間に達していないため支給を受けられないこともある年金。70歳以上でも会社で勤務を希望する場合には、厚生年金に加入することは可能でしょうか? 本記事では、70歳以上でも厚生年金に加入を希望する場合の条件や、支給額について見ていきましょう。
70歳以上でも厚生年金に加入できる?
厚生年金は70歳を迎えると加入資格がなくなりますが、条件によっては、70歳以上でも厚生年金に加入が可能です。それが厚生年金の「高齢任意加入」という措置です。高齢任意加入ができる条件について紹介します。
「高齢任意加入」ができる条件
老齢基礎年金を受け取るためには、保険料納付済み期間が10年以上必要です。この10年以上の受給資格期間には、学生等で免除を申請していた期間も含まれます。
事情があり加入をしていなかった期間があり、受給資格期間を満たしていないという人も、70歳以上でも会社員として働いている場合は、資格を満たす期間が来るまで厚生年金に加入することが認められています。
高齢任意加入の手続き方法
高齢任意加入を希望する場合には、働いている会社によって必要な書類が異なります。
・勤務先が厚生年金の適用事業所の場合
事業所を管轄する年金事務所へ資格取得申請書を提出する必要があります。70歳になっても引き続き厚生年金に加入を希望する場合には、管轄の年金事務所に高齢任意加入被保険者資格取得申出書を提出します。
高齢任意加入は、原則として保険料は加入者が全額負担します。事業所の合意を得られれば、通常の厚生年金と同じく事業主と折半をして、半額の負担となることもあります。
・勤務先が厚生年金の適用事業所でない場合
勤務先が適用事業所ではない場合でも、事業主の同意を得ていて、厚生労働大臣の認可を得られれば、高齢任意加入が可能となります。
適用事業所以外の場合には、年金事務所に高齢任意加入被保険者資格取得申請書を提出します。通常の厚生年金と同じく、保険料は事業主に納付義務があり、加入者と折半となります。
提出の際に必要となる添付書類
提出の際には、年金手帳や基礎年金番号通知書も一緒に提出します。基礎年金番号と個人番号の紐づけがされていない場合には、戸籍抄本や住民票の写しを提出します。
・期間を確認したい場合
老齢基礎年金を受けるためには、10年間の受給資格期間が必要です。免除等で受給資格期間の確認が必要な場合には、戸籍謄本と、配偶者の基礎年金番号通知書、年金手帳または年金証書の提出も必要です。
長期間海外に滞在をしていて年金に加入をしていない期間がある人は、パスポートのコピー等、海外にどれだけ滞在していたか確認できる書類も必要です。
書類の提出方法
高齢任意加入のための書類提出は、年金事務所の窓口に直接行って書類を提出します。他にも、郵送や電子申請でも提出を行うことができます。
受給期間を満たした場合の手続きとは?
老齢任意加入を行い、受給期間を満たすと老齢基礎年金の支給を受けることができます。書類の提出等は必要ありません。受給資格を得る前に事業所を退職する場合には、年金事務所に資格喪失申出、もしくは資格喪失申請書の提出が必要です。
まとめ
70歳を迎えても、老齢年金の受給資格期間に満たしておらず支給を受けられなくても、会社員として勤務する場合には、年金事務所に申請することで、厚生年金に任意加入することができます。高齢任意加入を利用して、受給資格を満たし、老年年金の支給を受けるようにしましょう。
出典
日本年金機構 70歳以上の方が厚生年金保険に加入するとき(高齢任意加入)の手続き
日本年金機構 合算対象期間
日本年金機構 70歳以上の方が厚生年金保険に加入(高齢任意加入)するとき
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
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